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【DIY】オリジナルのプリントTシャツの始め方

こんにちは、MOSです。
このページでは自分でプリントTシャツを作ってみたいという人向けに制作方法を順番にまとめています。

Tシャツは受けてくれる業者が多いのですが、ここでは趣味で1着、あるいは仲間内で数着分を自分たちで作れる方法を紹介します。

Tシャツ作りは趣味としても最適

僕はUnderPowerMotorsやBlackMarkとしてTシャツビジネスを運営していますが、Tシャツというのは大変面白いもので、老若男女誰でも着ることが出来て、全く異なるタイプの人の間でも需要が有るのです。

また自分の独自性を主張するためのアイテムでも有り、オリジナルのTシャツというのは結構作りたい人が存在します。

これからTシャツを作ってみたい人、世の中には色んな趣味がありますが、Tシャツ作りは比較的お金を掛けずに楽しめる趣味です。少なくとも車やバイクに比べればかかるコストはめちゃくちゃ安いと言えます。

まず元になるTシャツ、通称ボディと呼ばれる無地Tシャツの価格が非常に安いこと(大抵500円~1000円くらい)、
一度作ったTシャツは1年以上余裕で着られるので、長期的に無駄になりません。

消耗品も少なくロゴやイラストを入れる費用は1000円以内に収めることが出来ます。作業は全て自宅でできるため、移動の費用もかかりません。レジャースポーツに比べるとかかる費用はわずかです。

更に今はインターネットでプリントする道具が簡単に揃えることが出来る様になったので、趣味としてのTシャツ作りはより楽しめる環境が整っています。

参考にしたい本

プリントTシャツの作り方を解説した本は複数出版されています。

中でも大まかな流れをつかみやすくて参考になったのは、オオヤギみきさんの「Tシャツブランドをつくる入門編
とMUNEさんの「コアチョコ流Tシャツブランドの作り方」の2冊です。

どちらもブランドとしてアパレル製品を扱っている方が書いています。そのため売り手側としてのTシャツ作りに関するノウハウがわかりやすくまとめられていました。

写真資料や印刷会社へのインタビュー記事も豊富に掲載されていて、本としての読み応えはかなり有ります。

Tシャツのプリントに関する知識が0の方は、まずこの2冊を参考にしてみると良いでしょう。

シルクスクリーンとヒートプレス

まずプリントを自分で行うときにおすすめされるのがインクを使ったシルクスクリーン式です。

上の2冊でもシルクスクリーンを推奨しています。シルクスクリーンはインクを使いTシャツを染めるという都合上、完成後の堅牢度が高く、市販Tシャツに近い仕上がりを得ることが出来ます。

染み込みプリントなどヴィンテージっぽい仕上げも簡単に出来るため、よりプロっぽい手法と言えます。

シルクスクリーン

シルクスクリーンはこの様に版を作って、それにインクを浸透させてTシャツの生地に絵柄を転写する仕組みです。版を調整すればロゴ以外にも写真や絵柄のプリントが出来るのです。

カラフルな柄を作る時は版やインクを変えることで調節を行います。版は洗えば再利用が可能で、一度版を作ってしまえばインクだけで同じ柄のTシャツが大量に出来ます。

専用のインクでTシャツの生地を染めるため、 「染めた!」という満足感が得られ、作品は他人に贈っても恥ずかしくない仕上がりになります。

難点として、シルクスクリーンは同じ絵柄を大量に作ることに適した製法なので、1点ものとして作るとコストが高くなりがちです。これは版の制作費が高いからです。

シルクスクリーンを手軽に体験したい人には、Tシャツくんなどのキットが市販されており、まずはこちらでトライしてみるのも手ですね。

Tシャツくんの紹介

ここではシルクスクリーンの入門キットであるTシャツくんを紹介します。

Tシャツくんはシルクスクリーンの版を制作できるキットです。入門用とはいえ、製造元の太陽精機さんもこれを元にTシャツの製造販売が出来るようにと資材の設計開発をしている本格派です。

実際の作業では版を作るための製版機の役割を果たします。 紫外線を利用して絵や文字をスクリーンに焼き付ける仕組みです。柄は印刷物を利用できるので、光の加減さえ気をつければ器用さを求められる作業は少ないです。 これが有れば自分で好きな版を作ることが出来ます。

ここからシルクスクリーンのプリントを学んだブランドも実際に存在します。後述のMUNEさんもTシャツくんが起点になったことを自著ではっきりと述べています。

インクは基本スクリーン一つに対し一色なので、一つのボディに3色も4色も色を付けたければそれだけスクリーンが必要になってきます。このスクリーンがそれなりに高いので、あまり多色は使い辛いです。1色だけのプリントは最もシンプルな分、コストも割安です。

インクやスクリーンもTシャツくん用の物が広く販売されているため、購入後も長く楽しむことが出来ます。趣味の範囲として初めて見るにも、Tシャツくんはおすすめなキットです。

ただTシャツくんに難点を挙げるとすれば、通常グレードのTシャツくんの印刷可能範囲が25cm×25cmとやや狭いことです。

僕が以前制作したTシャツも横30cmくらいの印刷範囲が有りますので、25cm角というのはメンズサイズとしては少し小さく感じるかもしれません。

どうしても大型の印刷をしたい場合は価格が2倍以上になりますがワイドタイプも販売されているのでこちらをどうぞ。

お手軽派のヒートプレス

シルクスクリーン式の説明が長くなってしまいましたが、比較対象としてヒートプレス式も紹介しておきましょう。

こちらはウレタン製のシートを熱を掛けてTシャツ生地に貼り付けるタイプで、仕上げはラバーペイントを施した様になります。隠ぺい力が高いため、例えば下地が黒のTシャツに綺麗に発色させるなら、シルクスクリーンよりも強いです。

ヒートプレス式は熱転写シートとして販売されているウレタン製のシートを加工してTシャツの柄にします。シルクスクリーンでインクだった部分がヒートプレスでは固形のシートに変わります。

この熱転写シート、裏面は暖めると粘着性を出す糊面になっており、完成後に熱を掛けてTシャツと圧着します。

熱転写シートはカットが少し大変

ヒートプレス式の場合、シートをカットするのは手作業か機械かのどちらになります。なので機械を使わない場合、シートを柄に沿って切り絵の様に切断しないといけないです。

ロゴくらいなら手作業でも何とかカットできるので、最初は自分で切って見ることをおすすめします。

それが面倒なときはカッティングマシンという専用の機械を作ってシートを切断します。このカッティングマシンは1度買えば末永く使うことが出来るコストパフォーマンスの高い機械です。

ヒートプレスの強みは、シルクスクリーンよりも必要なアイテムは格段に少ないことです。専用の熱転写シートを除けば、デザインナイフとアイロンだけでも十分制作が出来ます。

柄に沿って切断したシートはこの様に余分なところを剥がしてプリントする部分だけを残します。

これをTシャツに乗せてアイロンがけ。アイロンの熱が糊面とTシャツをくっつけて完成させる仕組みです。

ボディを選べるのもTシャツ作りの楽しみ

自分でプリントTシャツを作るとき、素材となる無地Tシャツ通称「ボディ」を自分で選ぶことが出来るのも大きな魅力です。

Tシャツの素材感、シルエットなど自分の好みに合ったボディを選ぶことが出来ます。生地の色も数十種類が用意され、自分で染める必要は有りません。

男性はヘビーオンスの厚みの有るしっかりとした生地感のTシャツを好む傾向です。長年の洗濯に強く、頑丈です。女性の場合は、もう少し薄手でサラッと羽織れるライトオンスのTシャツの方が人気が有るようですね。

勿論、綿100%以外にもポリエステルや綿ポリなど素材を変えることも出来ます。特にポリエステル生地は速乾性が有るので夏場のスポーツシーンでは綿よりもべたつきが少なく重宝します。