こんにちは、MOSです。
今日はシルクスクリーンの製版作業用に真空圧縮の袋を買ってみたお話をします。
買ったのはこれ!
物自体は布団用の何の変哲も無い真空圧縮の袋です。大小8枚組みで、最大100×70cmと大物も収納できます。
付属のポンプが付いていて、そこから手動で中の空気を抜く仕組みになっています。
普段のスクリーンのサイズ次第ですが、A3くらいなら布団も入る大きいサイズを選ぶと便利です。
これに使う
さてこの真空圧縮袋、何に使うかというと、シルクスクリーンの露光時にネガフィルムをスクリーンと密着しておくために使います。
DIYだと、この工程はスプレー糊を使うことが多いですね。私も今まで糊でフィルムを圧着していました。
勿論スプレー糊でくっつけても製版時の機能としては問題ないです。
密着させる効果とは
露光時にはフィルムとスクリーンが限りなくゼロ距離で密着していることが重要です。
もし隙間が空いているとそこが露光不良の原因になります。これで何度泣かされたことか…。
完璧に隙間を無くすためにスプレー糊を使ったり、重しをかけて密着させるわけですね。なので密着さえ出来るなら、実は真空パックでもスプレー糊でも効果としては変わり有りません。
余談ですが業務用の露光機は真空パックするバキュームが標準装備されていたりします。
ランニングコストの削減に効果有り
真空パックの大きなメリットとしては、一度購入すれば今後何十版作ってもコストがかからないと言うことです。
スプレー糊は消耗品なので、使えば使うほどコストが増します。僕の多用する3M製スプレーは大サイズで1本2000円くらいしますから、結構な金額ですね。
それでも年に2~3枚の製版だけなら切れることは早々無いです。DIYのシルクスクリーンなら、コストとしては無視できるレベルかも知れません。
しかし僕の場合、試作も含めると毎月10枚以上製版している計算です。2月に一度、早ければ毎月切れてしまいます。そうなると年間1~2万円くらいの消耗品費がかかってしまい、これは痛いです。
更にスプレー糊で接着したフィルムは基本使い捨てになってしまいます。
露光が終わった後は表面に糊が残りますし、高精度の製版を重視するなら、敢えて再利用するのは避けたいです。これも1枚100円弱と結構なコストです。
それに対して真空パックなら糊は必要ありませんし、繰り返し使えます。フィルムを痛めないので、何度でも使えて経済的です。
多分コスト削減効果としては、フィルムをダメにしない、ということが体感上もっとも大きいと思います。
実際に吸ってみた
そしてスクリーンを実際にパックしてみました。これも平坦な地面に置いて、できるだけフィルム周りにシワが寄らないように気をつけます。
結構ガッツリ食いついていて、糊の代用にはなりそうです。
露光してみても、スプレー糊と効果は遜色有りません。スプレー糊は冬場の塗りムラが出やすく、重しは均一に重量を掛けるのが難しいので、真空パックは最も簡単で確実な方法かも知れませんね。
周りを汚すことが無いのも好印象です。スプレー糊はどうしても周囲に糊が飛んでしまって、家人からの評判が良く有りませんでした。
圧縮袋は1500円で予備の袋が沢山付いてきますし、シルクスクリーンのお伴としては中々良いのではないでしょうか?
ちなみに僕はもう今後この方法に移行することにしました。