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レンタルカートドライバーほどリブプロテクターを検討して欲しい理由まとめ

こんにちは、MOSです。

皆さんはカートに乗るときプロテクターを付けていますか? 月一くらいでレンタルカートを乗る人なら、持ってないか適当なクッションで済ませているのではないでしょうか?

実際僕の周りでもレンタルカートしか乗らないなら、プロテクターを持ってない人が大半です。が、過去に怪我した経験からもプロテクターはしっかりした物を買え、というはっきりとした持論を持っています。

プロテクターは重要な安全保護具

まずカートに乗る上でプロテクターは思わぬケガからドライバーを守る非常に重要な保護具だということです。市販されているプロテクターはリブとネックの二通りで、特にカートはシートがドライバーとの唯一の接点のため、リブプロテクターの重要性が高いです。

ネックプロテクターは主に首の骨格がまだ弱いジュニア層が付けるイメージですが、一部の大人も使っています。勿論大人でも付けるに越したことは無いですが、実際サーキットでそこまで求められないケースが大半だと思います(僕もサーキットで着用を薦められたことは無いです
より上位のカテゴリーではHANSの装着が義務付けられたりしますが、カート界隈でのネックプロテクターに関しては大人の間での着用率が低いのでここでは割愛します。
でも自分の子供には絶対付けさせたいアイテムです。

もう一つのリブプロテクターは大人でも必要なアイテムです。主に肋骨や腰回りを保護してくれるプロテクターで、ある程度のカート経験者は大概付けているイメージです。
ただ結構軽く見られているのも事実で、ヘルメットやグローブを優先してプロテクターは後回しになりがちです。

脇腹の痛みは結構重い

カート歴が長くて脇腹を痛めたことの無い方は結構幸運ですが、実際脇腹を痛めると日常生活でも結構響くので辛い物が有ります。
痛みもしばらく続く傾向があるので、一度痛めるともう痛めるのは嫌だな、と強く思うタイプの怪我です。

レンタルカートではリブプロテクターは不要なのか?

レンタルカートレベルの横Gならリブプロテクターは要らない、という方はいます。特に現在主流のSODI系カートは幅広い体格のドライバーに対応するため、シートがかなり緩いので脇腹への負担も少ないです。
なので高額なプロテクターは要らない、と考える人の気持ちも分かります。ほとんどの人はプロテクターの優先順位がグローブやシューズより低いでしょう。

ただし未だ根強い人気を誇るBirelの方はもう少しタイトフィットで脇腹に負担がかかりやすいです。振動もダイレクトで、背中にも負担がかかりやすくなります。SODIは背骨を逃がす溝がシートに切ってあって流石に世代の新しさを感じます。

怪我をするパターンは主に二通り

それでもリブプロテクターをしていて良かった、と思う経験は過去に何度も有ります。
肋骨に痛みを覚えるほど強い衝撃が加わるのは主に二通りです。

一つは縁石を乗り上げた時です。
コースを限界まで攻めているとどうしてもイン側アウト側問わず縁石を使うことが有ります。この時、高さのある縁石に乗り上げてカートが跳ねると脇腹とシートがヒットすることが有ります。

あまり高い縁石を乗るときはプロテクターをしていても後から痛んでくることが有るので、要注意です。タイムアップ、という意味でもカートが弾かれるほど高い縁石は加速を喰われてしまうので避けた方が無難と言えるでしょう。

もう一つ、クラッシュの衝撃による怪我ですが、僕自身レース中に多重クラッシュに巻き込まれて全身を打ったことが有ります。シートベルトで固定されていないカートは激しいクラッシュでドライバーへのダメージが思っている以上に大きいです。
特にシートにはウレタン材など無いので、プロテクターの有無で衝撃がかなり変わってきます。
カートに慣れてくると単独ではクラッシュしない、という人も、レースでは巻き込まれる可能性が多分に有るので、注意が必要です。

ソフトとハードどちらが良い?

さて、リブプロテクターにはソフトとハードの二種類存在します。ソフトプロテクターはウレタンなどのクッション材のみの物、ハードプロテクターはウレタンの上にカーボンなど固い樹脂層を重ねた物です。

現状、リブプロテクターの主流としてはハードプロテクターが大多数を占めています。ソフトプロテクターは動きやすいですが、耐衝撃性が少し物足りない感じです。
ハードプロテクターは衝撃を面で受けやすくなるため、安全性の高さは断然ハードプロテクターです。

シートと体の隙間が多少埋まる

これは副次的な効果ですが、リブプロテクターを付けると、シートと体の隙間が多少埋まってホールド性が上がります。あまりシートが緩くて、体が支えられないという人はリブプロテクター一つ付けるだけでも大分マシになるはずです。

結構潰しが利く

リブプロテクター自体はレンタルカートからレーシングカートにステップアップしてもそのまま使えるので、結構潰しの利くアイテムです。
グローブやシューズに比べれば耐用年数も高いので、今後カートを長くやっていくなら、早めに買っておいた方が長い目で安全です。

どんな製品が有るの?

まず紹介するのはEXGELのリブプロテクター。

EXGELはプロテクターの他、パッド材も平行して販売しており、衝撃吸収性の高さやモータースポーツにおける実績において非常に安心感の有るブランドです。
ただドライカーボンや独自のクッション材の採用で、四万円とかなり高めの製品です。長く使える良い物をと考える方、装備品にコストを掛ける余裕が有る方ならこれを買っておけば間違いないと言えるプロテクターです。

アルパインスターズのハードプロテクターも結構着用率が高いです。
これはクッション材とハード層の組み合わせで、ベーシックなリブプロテクターのスタイルですね。背中のクッションの広さや、ベルトによるフィッティングの調整のしやすさ、定番品として間違いない作りになっています。

元々は白地だったのですが、傷が目立ったのか、2022年モデルでは黒地に切り替わりました
ただ人気がある分、欠品・メーカー取り寄せ率もちょっと高い気がします…。

カーボンは必須?

リブプロテクターのフラッグシップになるとハード層にカーボンが奢られます。

ただ、実際サーキットで周りを見てみるとプラスチックやアルミ率が高く、カーボン率は意外と低いです。勿論レースカテゴリーによっては減量必須で重量にシビア、という人は多少軽いカーボンを選んでも良いですが、実際の使用率はそんなに多くない印象です。カーボンは断然格好いいのですがね。

またカーボンでも使用する内に削れてくることは避けられないです。リブプロテクターは消耗品なので、使えば使うほど痛んできます。なので高額過ぎるプロテクターというのは、僕は個人的に躊躇してしまいます。

最後に私物も紹介

現在僕が使っているのはスパルコのハードプロテクターで、レンタルカート時代に購入し、現在はレーシングカートでも使っていますが良く持ってくれます。これを選んだのは価格が手頃なハードプロテクターであることと、国内でも比較的入手性が高かったからです。

構造は非常にシンプルで、ウレタンのベルトを腰に巻く感じで、フィット性が非常に高いのが特徴です。ベルトの調整で幅広い体格のドライバーに適合すると思います。

腰にぐるっと巻く厚めのウレタン層は衝撃吸収性が高く、これを付けてから降車時の痛みが劇的に少なくなりました。
ただ、1年も経たずにウレタン部分の欠けが出てきているので、やはり消耗品感は否めません。でも何度も守って貰っているし、致命的な欠陥の無い良い製品ですよ。

多分今のペースで使うと3年目くらいで交換になるのでは、と思いますが、また買いたいと思える製品です。