ホンダ、スズキに加えてカワサキからも小排気量のデュアルパーパスが新たにラインナップに追加されました。Versysシリーズの一つとして見た目もスリムな新型です。
300ccクラスの小排気量Versys
スタイリングは同排気量のNinjaやKLXとはまた違ったシャープさの際立つ立ち姿となっています。シュラウドも適度にエッジが効いて、メタリックなボディは非常にお洒落な印象です。また大型バイクである他の兄弟に比べると、あまり重苦しくないすっきりしたフォルムが魅力的ですね。
サスペンションはφ41の正立フォークと、ボトムリンク式ユニトラックリアサスペンションの組み合わせとなっています。サスストロークはオフロード走行を想定した物に設定されています。リア側はプリロード調整機能が設けられているので、大量の荷物を載せる様な状況で多少調整の余地が残されています。
ホイールはフロント19インチ、リア17インチのスポークホイールのおかげで、荒れた路面での走破性も有り、タイヤ次第では未舗装路にも対応してくれます。タイヤサイズはフロント100/90-19、リア130/80-17となっています。ブレーキはフロント290mmとリア220mmのシングルディスク仕様で、NISSINのキャリパーを装着します。
ライダー視点で見た感じでは、直立気味のスクリーンがしっかりと前方を覆っています。湾曲したバーハンドルのおかげでハンドル高は高く、その為ライディング時のポジションはかなりゆったりとした物になります。Ninja250等に比べてもポジションの快適性は高く、長時間乗車しても疲労感が少ないのが特徴です。
エンジンは296ccの4ストローク水冷並列2気筒。ボアストローク62mm×49mm、圧縮比は10.6:1です。出力は未発表ですが、カワサキは249cc版の存在も示唆しており、実際日本等一部地域ではNinja250同様250ccクラスでの発売となる可能性が高いです。アシスト&スリッパークラッチも標準装備され、シフトダウン時のリアホイールが暴れることを抑えてくれます。フレームは新開発されたハイテン鋼のバックボーンフレームで、これのおかげでオフロード走行時の強い衝撃にも耐える高い剛性を獲得しています。燃料タンクは17Lと大きく、ツーリングには十分なサイズです。
更にカワサキでは、エンジンガードやサイドバッグ、フォグランプを追加したVersys-X Tourerというモデルも別に用意しています。キャンプや旅行に使ったりある程度荷物を載せて走ることが想定されるライダーには全部入りのこちらの方が嬉しいでしょうね。小排気量のアドベンチャーバイクとしても、先日発表されたV-ストローム250やCRF250Rallyと良きライバルとなりそうです。