カワサキの新型ミドルクラス、Z650。ER-6nに比べると非常に精悍さを増したデザインになり、運動性能の向上も合わせ、大型バイクの入門にはぴったりな一台となりました。
より軽快に仕上がったミドルクラスストリートファイター
Z650のスタイリングは、角張ったライトやシュラウドが典型的なストリートファイターのそれです。またアンダーカウル等は装着せず、ネイキッドバイク特有のシンプルなスタイルを保っています。
デジタルとアナログが一体になった様なメーターも独創的です。ライト上部にコンパクトに納めつつ、中々見栄えのする良いデザインですね。フレーム等内外装含め、全く新しいバイクとなっており、カワサキの新世代ミドルクラスバイクとして今後活躍しそうです。
サスペンションはφ41の正立フォーク、リアはカワサキ得意のホリゾンタルバックリンクサスペンションで、リアのみプリロード調整が可能になっています。
ブレーキはフロントに300mmのダブルディスクと2ピストンキャリパー、リア220mmのディスクとシングルピストンキャリパーをセットにしています。ABSは標準装備され、カワサキのスポーツバイクに使用されるKIBS(Kawasaki Intelligent anti-lock Brake System)を搭載しています。ABSの動作する際はエンジンのECUのデータも利用され、走行シーンに応じた効率の良いブレーキングをサポートします。ABS作動時のフィーリングにも優れ、スポーツ走行時も違和感無く、安全にブレーキをかけることが出来ます。
ホイールは前後17インチのキャストホイール仕様です。非常に細い5本スポークのホイールで、Z650のスリムなデザインに一役買っています。タイヤサイズはフロント120/70-17、リア160/60-17でどちらも十分なグリップを発揮するタイヤ幅を備えています。
エンジンは649cc4ストローク水冷並列2気筒を使用します。ボアストロークは83mm×60mm、圧縮比は10.8:1です。最大出力は68馬力/8000回転、最大トルク6.69kg-mと排気量からは十分過ぎる数字が出ています。また車両重量は187kgとER-6nに比べ、20kg近くダウンしている為、ハンドリングはより軽快になり、扱い易いミドルクラスのスポーツバイクとして更に魅力的になりました。シート高も790mmと一段低くなっているので、ライダーの体格を選ばない良い設計と言えます。フレームは網の目の様に張り巡らされたトラスフレームです。トランスミッションは6速MTを採用しています。