Husqvarnaから公道走行も可能な大排気量モタード、701 SUPERMOTO。690ccのエンジンで十分なパワーを確保しつつ、ボディワークを熟成させて自在の旋回性を手に入れた高性能バイクです。
husqvarna流ハイパワーモタード
白を基調に紺と黄色で見た目も爽やかなこの701 SUPERMOTO、実はKTMの690 SMC Rとコンポーネントを共通しつつ、ハスクバーナ好みに再調整したモデルです。オレンジが刺激的なKTMに比べると、こちらはやや上品な佇まいですね。シュラウドの形状も701 SUPERMOTO独自の形状になっている為、細部の作りで差をつけています。
サスペンションは前後WP製で、φ48のフロントフォークはスプリングとダンパーを左右別々に振り分けた特別仕様になります。リアはリンク式モノショックで、サスペンションは前後共に調整式です。サスストローク量はフロント215mm、リア250mmとなっており、荒っぽく使われるスーパーモタードらしく、適度に衝撃を吸収してくれる設計が為されています。ブレーキはフロント320mm、リア240mmのシングルディスク仕様。前後Bremboのブレーキキャリパーを装備し、オンロードでも高い制動力を発揮します。ABSにはBosch製9M+を採用したことで、ハードブレーキング時のホイールロックからも身を守ってくれます。一方、スーパーモトモードの搭載で、モタードが得意とする大胆なリアスライドを阻害しない様、配慮されているのがポイントです。ホイールは17インチのスポークホイールで、タイヤはコンチネンタルのスポーツラジアル、ContiAttack SM(SuperMoto)を装着します。
エンジンは690ccの4ストローク水冷単気筒。ボアストロークは102×84.5mmと基本的には690 SMC Rと同等です。最大出力は67馬力/7000回転とハイパワーで、最大トルクは6.8kg-m/6500回転となっています。トルクに関しては、実際にはもっと低い5000回転くらいからピークに近い数字が出ており、ビッグシングルらしいアクセルオンで即加速するパンチの効いたフィールを体感することが可能です。スロットルはライド・バイ・ワイヤでECUにつながっており、各種センサーやエンジン回転数等と総合し、スロットルバルブを最適に作動する仕組みです。強大なトルクをより扱い易く、しかもエンジンレスポンスに優れる様に調整されています。更にエンジンマップはライダーによる調整機能が設けられており、任意の出力特性に変えて楽しむことが出来ます。トランスミッションは6速MT仕様です。
フレームは剛性に優れる、クロームモリブデン鋼のトラスフレーム、リアサブフレームは一体成形のポリアミド製で、5.2kgに軽量化されています。スイングアームはアルミ製で、こちらも3.9kgの軽量仕様です。燃料タンクがこちらは12Lとやや大きく、航続距離を稼いでいます。大型バイクですが、車両重量は非常に切り詰められ、乾燥重量で約145kgでKTMの690 SMC Rと同等、国産250ccクラス並の軽量ぶりです。