ホンダのエントリークラスSSとして海外で販売されているCBR300R。基本的にはCBR250Rと排気量違いのモデルなわけですが、250ccが免許制度に関係しない国ではよりパワフルなこちらが親しまれています。
CBR300R 2013-
スタイリングは、CBR300Rも2眼ライトで現行CBRらしい適度に愛嬌の有る顔つきをしています。単気筒エンジンを採用したことで車体は細く、真正面から見ると非常にスリムかつコンパクトに見えますね。
サスペンションはフロントに37φの正立フォーク、リアは5段階のプリロード調整付きのプロリンク式モノショックを装備しています。フレームはスチール製のダイヤモンドフレームです。車両重量は164kgと小排気量モデルらしく軽量で、エントリーユーザーにも曲げ易い作りです。
ホイールは前後17インチのアルミホイール。タイヤはフロント110/70-17、リア140/70-17サイズのオンロードタイヤを装着します。ブレーキは296mmと220mmのシングルディスク仕様です。フロント側には制動力に優れるシンタードメタルパッド、リアにはコスト面で優れるレジンパッドを使い分けています。ABSも装備されている為、ワインディングでの急制動や、雨の日のライディング中のホイールロックを防止して、ライダーを守ってくれます。
エンジンは286cc4ストローク水冷単気筒。圧縮比は10.7:1、ボアストロークは76×63mmとなっています。CBR250Rに比べるとストロークアップによって、37cc排気量を増やしています。最大出力は30.8馬力/8500回転、最大トルクは2.7kg-m/7250回転にそれぞれ上昇しました。特にトルクの伸び幅は大きく、小排気量クラスで不足しがちなエンジンの力強さを補っています。2気筒以上のエンジンに比べると、振動面では不利ですが、カウンターバランスシャフトの採用によって単気筒の強烈な振動を抑えています。燃料供給にPGM-FIを使用しているので、単気筒エンジンとの組み合わせで燃費性能も高めでお財布に優しいです。トランスミッションは6速MT。シート高は785mmとネイキッド並に低いことから、足付き性にはとても優れています。燃料タンクは13Lと普段使いに十分なサイズが備え付けられています。エントリーユーザーが安心してライディングを楽しめる様に設計されている為、スペック的には控えめですが、各部をバランス良くまとめた癖の少ない一台です。