ホンダCB1100は同じホンダ製ネイキッドのCB1300に比べると、空冷エンジンの搭載でより伝統的なスタイルに仕立てられています。SS並みの性能追求型ネイキッドではなく、空冷独自の雰囲気を楽しめる一台です。
CB1100 2010-
ホンダ CB1100は2010年に発売されました。このバイクはパワーよりも独自のフィーリングを重視しており、散歩感覚で走れるバイクをコンセプトにしています。リッタークラスの大排気量エンジンはトルクが厚く、ネイキッドバイクらしい取り扱いやすさが特徴です。デザインは昔ながらのレトロ風で新鮮味を感じることはありせんが、車体自体は新しく設計されています。メッキパーツはふんだんに使用されており、大型バイクとしては十分な高級感の有るスタイリングです。
現行モデルは18インチのタイヤを装着しており、星型キャストホイールの他、よりクラシカルなスポークホイールも用意されています。2014年に一度マイナーチェンジをしており、トランスミッションを5速から6速に変更しました。また上位グレードとしてCB1100EXが設定されました。ノーマルグレードでは前後18インチ。タイヤサイズはフロント110/80-18、リア140/70-18のタイヤを装着します。
搭載されているエンジンは1140cc空冷4ストローク直列4気筒です。ボアストロークは73.5mm×67.2mm、圧縮比は9.5:1になります。ピークパワーは88馬力/7500回転、最大トルクは9.5kg-m/5000回転と、4気筒としては比較的低い回転数からパワーが出る設計になっていますね。空冷エンジンの為、放熱用のフィンが入って見た目には迫力が有ります。走行風とオイルの循環による冷却で高い性能を出しつつ、空冷エンジン独特のノイジーな質感を出すことにはホンダも苦労した様です。CB1100では、4気筒のバルブタイミングをわずかにずらすことで、燃焼のバラつき感を表現しています。フレームはネイキッドらしいダブルクレードルフレームを採用しています。シートは765mmと低めの設計ですから、足付きはかなり優しい部類のバイクになります。車両重量は244kg、ABSモデルで246kgと軽そうな見た目とは裏腹にしっかりとした重量が有る印象です。
こちらは上位グレードのCB1100EX。こちらは最大出力が90馬力/7500回転と、同じ回転数でもわずかに出力を変えてきています。ホイールは前後スポークホイールになっている為、こちらの方がよりレトロ感を漂わせています。シートの形状はより厚めに変更された為、785mmとわずかにシート高が高くなっています。全体的に上位グレードらしいスペシャリティ感と渋さを感じる一台です。
2017年より、CB1100ベースにしたスポーティグレードのRSが設定されました。サスペンション、フレーム、ブレーキと至るところに手を入れ、CB1100のポテンシャルの限界を引き出しています。