イタリアはBenelliより、250ccクラスのスポーツネイキッドTNT25です。ドゥカティ等は大排気量車にウェイトを置いている印象ですが、Benelliではかなり幅広くラインナップされています。
イタリアより小排気量のストリートファイター
TNT25のデザインや配色のセンスは流石にイタリアメーカーらしく上手にまとめられています。大胆に露出するスチール製トラスフレーム、タンクやラジエーターガード、アンダーカウル等、全体的にシャープな印象で、近年のネイキッドバイクで主流のストリートファイタースタイルを取っています。シート高は女性でもあまり不安感を感じない780mmという実用的な高さに設計されています。車重もこのクラスとしては標準的な159kgです。足付き性や乗車時の軽快感はクラス相応と言ったところですね。ホイールベースはライバルよりわずかに長い1400mmとなっています。タンク容量が17Lと大きく、給油の間隔は長めに取られています。
TNT25のエンジンは249.2cc水冷4ストローク2気筒。ボアストロークは72×61.2mm、圧縮比は11.2:1となっています。ピークパワーは25馬力/9000回転、最大トルクは2.2 kgm/7500回転です。このクラスとしては馬力は控えめですが、比較的低い回転数で高いトルクが出ているのがポイントです。トランスミッションは6速MTを搭載します。燃料供給もFIで、今時のバイクの要件は十分満たしていますね。
サスペンションはフロントに41φの倒立フォークとリアのモノショック。ブレーキはフロント280mmのシングルディスクに4ピストンキャリパー、リアを240mmのディスクに2ピストンキャリパーとしています。ウェーブディスクの造形は中々凝っており、足回りに関してはアルミのキャストホイールも含めて豪華な印象です。タイヤサイズはフロント110/70-17、リア150/60-17とどちらも安定したハンドリングを得られる太さの物を履いています。特にリアタイヤはやや太い為、見た目のインパクトも十分ですね。ライディングポジションは、普段使いのバイクとしてアップライトでリラックスした物に調整されています。長時間のライディングでも首や腰の疲労感は少ないです。
国内での入手性は決して高く有りませんが、デザインにこだわる、あるいは他人と違うバイクに乗りたいライダーには面白い選択肢と言えます。