今日はホンダの定番モデル、CB400SFに関するお話です。歴史の長いモデルの為、このページでは現行のNC42の話を中心に説明していきます。
CB400SF 2007-
正確に言うと皆さんが教習所で乗ったCB400はこれより古い型で有る可能性が有りますが、今新車で買えるモデルはこのNC42です。スタイル的にはそれまでのCB400のスタイルを上手に継承しており、丸目一灯やアナログのタコメーター、両脇の赤いリアショック等ホンダの定番車種のスタイルを今に伝えています。
ブレーキは迫力の有るダブルディスクに金色のNISSIN製キャリパーで高級感を演出しています。ホンダのコンバインドABSがオプション設定されています。ブレーキ操作はまずECUに送られ、そこから適切なブレーキ制御が行われます。前後輪の制動力を適性に配分し、ライダーのブレーキングをサポートします。ロック時のブレーキの液圧を調整する際の振動が少なく、いざという時の急制動時にもABSの作動感が少ない自然なブレーキフィールにまとめています。部品点数も少なく、CB400SFの運動性能もスポイルしない良いこと尽くめな装備です。
エンジンは399ccの水冷直列4気筒になります。ピークパワーは53馬力/10500回転と中型免許で乗車できる中ではかなりの高出力ですね。これを超えるパワーとなるとスズキのGSR400等一部の車種のみになります。このくらいになれば高速道路でも不足感が無く、振動の少なさからロングツーリングでも疲れにくいです。
CB400SFのエンジンは回転数に合わせてバルブの作動数を可変するHYPER V-TEC Revoを搭載していることが特徴です。エンジンの回転数が低い場合は2バルブで動作することで4気筒ながら燃費良く走り、アクセルを開けて回転数が上昇した場合は4バルブに切り替えて混合気を多く取り込み一気にパワーを稼ぎます。このバルブ数の切り替えは6350回転を境に設定していますが、Revoになるに当たり、じわじわと回転数が上がる様な状況では動作タイミングを6700回転まで遅らせることが可能になりました。逆に急加速時一気に回転数が上がる場合は6350回転で即座に切り替わる仕組みです。
重量は装備によって197kgから201kgとそこそこな重量です。女性ですとこのCB400SFのラインを超える頃から取り回しが辛くなるかと思います。シート高はネイキッドらしい低めの755mmで、小柄な男性や女性でも安心して乗車することが出来ます。
内容的に非常に豪華ですから、CB400SFは400ccながら80万円とかなりの高価格です。グリップヒーター等全部入りパッケージは90万円とNC750Sよりも高いわけですから、完全に品質重視のバイクです。ライダーの間でも超定番と認知されているだけあって、下手な大型バイクよりもしっかりした作りをホンダが保証しています。
CB400 SUPER FOUR 2017-
2017年の排ガス規制によりホンダも多数のバイクが廃盤となる中、ベストセラーのCB400SFは規制対応モデルとしてマイナーチェンジを果たしました。
とはいっても外見上の変化はほとんど無く、新規制版のマフラーに交換されたほか、丸目ライトがボルドール同様のLEDライトになるなど細部の完成度をあげているのが特徴です。またエアバルブをL字型に変更し、メンテナンス性を高めています。
エンジン型式が変わっていないので排気量や圧縮比など変更は当然有りませんが、吸排気系を改良したことで最高出力は3馬力アップの56馬力/11000回転、最大トルクは4.0kg・m/9500回転に進化しました。トランスミッションは6速MTで、ギア比などもそのまま使用されています。
ただし価格はベースのCB400SFで約82万円、ABS仕様で87万円からと5万円ほどアップしています。既にNC750Sなどよりも高額なだけにいよいよ贅沢なモデルとなってきました。