「KAWASAKI Z1000」イラスト/ジッツ [pixiv]
本日はカワサキの超弩級ネイキッド、Z1000のご紹介です。黒豹をモチーフにした独特なフロントフェイスでストリートの注目度の高い一台です。イラストをお願いしたジッツ様からは「これが豹とは納得いかないよ…」とコメント頂きましたが、多分大体の人はそう思ってます。
獲物を狙う猛獣を象ったZ1000のデザイン
Z1000の眼に当たる部分にはLEDライトを使用する事で、鋭い眼光が表現されていますね。前から見た際のインパクトの強さを巧みに演出しています。
また見る角度によって雰囲気が変わるのもZ1000の面白いところ。上から見ると目付きは更に鋭く感じます。写真に収めるとライダーを食いかねない強烈な存在感です。
Z1000はカラーリングは多数有りますが、今回は黒と赤の配色にしてみました。ここではフォークやリムステッカー等に赤色を差し込むことで、見た目に更に力強さを出しています。
カワサキ特有のライムグリーンではこんな感じになりますね。正確には緑を多用したモデルも過去存在するのですが、生物的なフォルムが非常に強調される為、このくらいの方がバランス良く感じます。アクセントとして使われたライムグリーンがこちらもお洒落な印象です。
上の写真ではマフラーがAKRAPOVICですが、本来はこの4本出しのごついマフラーになります。エンジン上部をフレームが通るアルミニウム製ツインチューブフレームの為、非常に迫力の有る心臓部が剥き出しになっており、大排気量モデルの風格も満点です。このフレームの間にはエアボックスを配置することで、吸入する空気の温度を低く保ち、高速走行時にはラムエア効果でフィーリングを向上させます。ラジエーター下から伸びる4本のエキゾーストパイプの流れも美しいですね。ライダーが乗車するシートには『Z』をモチーフにした刻印が入り、スペシャリティ感を演出しています。Z1000は全体的にマスの集中化を図ったことも有り、ギュッと中央に寄った塊感の有るフォルムです。
搭載されるエンジンは1043ccの水冷4気筒エンジンです。ピークパワーは137馬力/9800回転とネイキッドバイクとしては非常に高出力な特性をしています。ボアストローク比は77×56mmのショートストロークに設計され、ストリートモデルらしい実用域での強い加速感を実現しました。このハイパワーエンジンに合わせ、クラッチもスリッパークラッチを使用していますから、不意にシフトダウンしてもリアは暴れ難く安心です。車重は221kgとスーパースポーツ程では有りませんが、この重厚な見た目からすると軽い印象です。全長・全幅・ホイールベースと車体サイズはZX-10Rと大差無く、こちらもぐいぐい曲げていける設計をなされています。タイヤはフロント120/70-17、リア190/50-17とかなり太めのタイヤです。特にリアタイヤはSS並みの出力に合わせ幅190と非常に極太で迫力が有りますね。
ブレーキはラジアルマウントのモノブロックキャリパーを採用することで、足元にボリューム感が出ています。実用面でも、剛性感とコントロール性の高いブレーキフィーリングを生み出す良いブレーキシステムです。足回りでは、セパレート・ファンクション・フォーク・ビッグ・ピストン (SFF-BP)を採用していることが最大のポイントでしょう。
元々はモトクロス用に開発された技術ですが、フォーク内のスプリングとダンパーの機能が左右独立していることが特徴で、フリクションロスの低減に加え、モトクロッサーに求められる大幅な軽量化に貢献しています。カワサキですとKX250F等に採用されてます。それに加えてビッグピストンフォークの高い減衰応答性とストロークのスムーズさをプラスしています。フォーク内のピストンを大径化することでオイルとの接触面積を増やしています。Z1000ではSFF-BPを導入することでスポーツモデルとして重要なバネ下重量の軽量化とフォークそのものの高性能化、そして部品点数の減少による低コスト化を実現しています。
近年のカワサキらしい非常に大胆でパンチの効いたデザインをしており、SSとは全く異なる方向の迫力を有しています。更にリッターバイクらしい強烈なパワーも兼ね備えていますから、刺激的なモデルを求めるネイキッドファンにはおすすめです。