ファミリーバイク特約等、維持費の安さから125ccを望む需要はかなり根強い様です。確かに一定年齢を超えないと任意保険の金額だけでも相当な負担になりますからね…。そこで今回は乗って楽しいMTの125ccを集めてみました。スクーターに飽きた方のステップアップにもおすすめです。
目次
これが125ccのメリット!
125cc、原付2種のメリットは幾つか有りますが、まず50ccの原付に比べ、30km制限が無くなるのが大きな特徴です。一部ライダーから捕まる為に走っていると言われる30km制限が解除され、法定速度の60kmまで出すことが可能です。バイク自身の性能としても一般道の流れに付いていくには申し分無いです。また原付で厄介な2段階右折が無くなるのも魅力的なポイントです。
任意保険の加入ですが125cc以下の場合、本人や家族の自動車保険にファミリーバイク特約という形で安く保険を組むことが可能です。本人以外には親の保険も活用することが出来るため、特に18歳以下の学生なら是非利用したいところです。逆に一定の年齢を超えてくるとバイク単体で任意保険を組んでもそこまで金銭的な負担とならない場合が有り、もっと手厚い保険に別途入ることも可能です。
125cc以下と126cc以上は税制上区別される為、税金面でも安くなる傾向に有ります。軽自動車税は1600円と、250ccクラスより800円くらい安いです。この様に諸々のコストが安くあげられるので、購入のハードルが低くなっています。
各メーカーの具体的な車種
ホンダ GROM
言わずと知れたホンダの人気車種のGROMです。ミニモタードとも表現されるぎゅっと詰め込まれたスタイルをしており、男女問わず人気の有るモデルです。倒立フォークや125ccにしてはかなり太めのタイヤを履いており、パッと見のインパクトは強いです。ノーマルも魅力ですがカスタムベースとしても大変人気が有ります。時間に余裕の有る学生にはいじりがいが有るモデルですね。価格は約34万円、今なら何と年利1.9%のキャンペーン中です。
更に2016年には兼ねてより国内導入が待たれていた新型GROMが導入されました。デザインの方向性はかなり修正されたので、旧型のルックスが好みの方はお早めに。
ヤマハ YBR125
シンプルな丸目1灯のネイキッドはこのクラスでは貴重な存在です。新車で購入出来る125ccのネイキッドの中では比較的入手性も高いです。YSPでの取扱いも有り、部品の心配も少ないです。随所にメッキパーツがあしらわれており、あまり安物感の目立たない仕様になっています。2人乗車も考慮した場合、ネイキッドのYBR125は有りな選択肢です。スタイルとしてはネイキッドそのものがある程度完成してしまったジャンルですが、強いて言えば単気筒ゆえエキパイが一本なことが見た目のインパクト的に物足りないかもしれません。
価格約26万円、中国生産の為、お値段はかなり抑えられています。見た目には本格的なネイキッドバイクに見えるだけに、この値段はお買い得です。
カワサキ Z125 PRO
このカテゴリーにはカワサキもKSR110というミニバイクを持っていたのですが、この度Z125として刷新されました。特に国内で主に流通しているZ125PROはMT仕様ですので遊びバイクを求める方、ホンダよりカワサキのファンの方には最適です。
金色のフロントフォーク、Zシリーズの兄弟譲りの攻撃的なライトと街中でのインパクトも抜群ですね。一応2人乗りも可能になっていますが、車体サイズがコンパクトなので密着度が高めです。
エンジンのスペック的にはGROMと大差ないですが、タイヤはZ125の方が細くなっています。(F100/90-12 49J、R120/70-12 51L)
これはGROMが太めに設定されているだけで、Z125のサイズは非常に現実的なサイズ感です。9.7馬力なのでリアのグリップが負けてスライドしてしまうことは舗装路では稀です。むしろタイヤが細くなることで倒しやすく、キビキビ動く感じが強くなります。価格としては約35万円、GROMにがっつり合わせてきました。
カワサキ KLX125/D-tracker125
カワサキはこのクラスでオフロード車を残してくれている辺り、非常に良心的と言えます。KLX125は馬力は10馬力と控えめですが、オフロードの不安定な路面でも破綻することが無いので、林道ツーリングを始めるにはむしろこれくらいが丁度良いと思います。流石にモトクロッサーには負けますが、市販車としてはとても軽く、扱いやすくなっています。7Lのタンクが少し心許ないですが、フルに給油して250kmは確実に持ちます。これだけ書いて思ったけどセローより余程燃費良いじゃん…
また、モタードモデルとしてD-tracker125も販売されており、独特のヒラヒラ感を楽しみたい方には特におすすめです。非常に通好みなチョイスでは有りますが、113kgと非常に軽量な為、オンロードでは恐ろしく良く曲がり、コーナーリングを楽しめると思います。オフロードは走らないかな、と思う方はオンロードタイヤの付くこちらを買った方がお得です。
価格はD-trackerの方が気持ち高いですが、約35万円前後に設定されています。
アプリリア RS4 125
125ccのSSは外車が熱いですが、ここから値段が急上昇してきます。RS4 125の50万円という頭一つ抜けた価格は、恐らく125ccを購入しようと思っている方のご予算を大分突き抜けているのではないでしょうか?
倒立フォークや高めのシート高、左右非対称のスイングアーム、今までご紹介した車種とは明らかに販売ターゲットが異なります。細部を見ていくと250ccのSSよりもコストがかかったパッケージです。またアプリリアはSBKに力を入れているので、カラーリングの中には上の様なレーサーを意識した物が含まれています。SSはこれくらい見た目が派手なくらいが所有感が有り、個人的にRS4を購入するならこのSBKカラーが非常におすすめです。本格派のSSを求める方向けの硬派モデルです。
KTM 125DUKE RC125
125DUKEは小型かつ質の良いネイキッドとして発売当初から人気のモデルでした。インド生産の為、初期型に多少不具合が有りましたが、基本的にディーラーで新車で買うなら安心して良いです。
インパクトの有るフロントフォークや単眼ライトが目を引きますが、次のRC125よりはフレンドリーな乗車姿勢に設定されています。バイクを押さえ込みやすいバーハンドル仕様なので、街中でもキビキビ動かせるのが良いところ。価格が希望小売価格51万円となっているため気軽に購入できる価格では有りませんが、良質なネイキッドを求める方にはおすすめです。
RC125のカウルは、2015年式は前面黒に塗装され上位モデルと差別化されていましたが、2016年モデルから上位モデル同様白く塗装される様になりました。個人的にこのカラーリングはオレンジのフレームとの相性も良く好きです。
RC125もRS4同様、本格的なSSの装備を持っています。非常に凝った造詣のスイングアーム、同クラスでも随一の太いタイヤを履いています。WPの白いサスは見た目も良いですが、性能でも良い評判を得ています。ブレンボのセカンドラインのキャリパーも信頼性は抜群です。
価格はこちらも約55万円と高めの設定です。趣味性の強いバイクですが、一部の人のハートに突き刺さる尖った所を持っています。
125ccブーム再び巻き起こるのか?
今回スポーティなMT車に限定してセレクトしているのでどうしても選択肢が絞られてしまいますが、ホンダのCBR125Rは生産終了、ヤマハはYZF-R125とMT-125の国内販売を行っていないのでこちらも入手困難とややお寒い状況です。スズキのGSX-R125も価格的にRC125等と同様高額になることが予想されます。またスズキのGN125も当初リストに入れる予定でしたが、日本のスズキのHPにも記載されておらず、サポート面に不安が残るのでここでは除外しました。同じ理由でCB125Fも除外しています。教習車は販売しているのに公道仕様が販売されないのはやはり売れないということなのでしょうね。CBR125RはCBR150Rのボアダウンで復活の噂も有りますが、果たしてホンダがどこまでやる気が有るかは未知数です。
125ccのSSは欧州での一定の需要が望める限り、恐らく今後も継続販売されていくと思いますが、装備が無駄に豪華なだけに日本で125ccを探している層には価格的にマッチしないかもしれません。下手な250ccが買えてしまうお値段ですからね…
普通自動車免許で125ccが乗れる様になれば、趣味のアイテムとして国内でも再度ブームとなりそうです。また今回はMTバイクに限定して記事を書きましたが、AT仕様のおすすめもまとめています。実用性ではMTにも負けていないので、通勤に使われる方等におすすめ出来ます。