実は沢山種類の有るシフトノブ
シフトノブ自体はAT・MT問わず必ず付いてくる物なので、自動車の運転をしたことが有る方なら確実に触ったことがあるはずです。乗車時は必ず操作する部分であり、触る機会の意外に多い部分でもあります。MT車の場合、取りつけの構造が単純ということもあり、交換用アイテムが多く、また簡単に運転中のフィーリングを調節できるアイテムになっています。念の為、メーカーごとに取り付ける際のネジピッチが異なるため仕様を確認してから購入してください。
ウレタン
純正に一番多い素材がウレタンです。皆一度は握ったことが有りそうな、樹脂素材のシフトノブです。温度変化に強く、夏冬で暑くなりすぎたり冷たくなりすぎることが無く純正採用の多さも頷けます。
また素材自体も柔らかめのため、シフトチェンジした際の当たりがソフトです。反面樹脂素材のため、後述のレザーやアルミなどに比べると握った時のチープ感が多少有ります。
交換用のパーツとしては人気がいまひとつというか、そもそも交換する方はスポーティな革巻きを求めていたりするので、敢えてウレタンノブを選ぶ方はやはり少ないです。
ジュラコン
ジュラコンはウレタンと同じ樹脂素材ですが、もう少し固めの素材で出来ています。ウレタン同様、気温の変化で握れなくなるということは有りません。またアルミやチタンのシフトノブと比較しても軽く出来ており、ミッションを痛めない特性が有ります。
ここではPRESTOのWRCシフトノブを使いました。球形のノブはどの角度から握っても握りやすいのが特徴です。特にこのノブは表面がサラッとした質感で汗でべとつくことも有りません。非常にショートストローク気味の設計がなされており、とにかくカッチリしたシフトフィールに変化します。
上のWRCシフトノブはシフトパターンがノブに刻印されておらず、そのままですとシフトパターンを貼り付けない限り車検ではねられてしまいます。シフトパターン付きが欲しい方はクスコのスポーツシフトノブが刻印付きで車検対応なのでおすすめです。
レザー
手触り良く、高級感を感じさせてくれるのがレザー素材です。ウレタンでもレザー風の加工がされているものが有りますが、やはり手触りの良さでは本革の方が一枚上手ですね。なめらかなスムースレザーの他、通気性に優れるパンチングレザーが良く使われる素材です。ブラックの他、ベージュやブラウンなどカラーも豊富でクラシックカーやラグジュアリー寄りな車には個人的に一番相性が良い様に思います。
これはモモのレース エアレザーです。ディンプル加工されたレザーがスポーティな雰囲気を高めています。モモのこの類のレザーは新品時は少しかさついた感じですが使用していく内に手に馴染んできて徐々に肌触りが良くなってきます。
アルミ&チタン
アルミ素材は軽量な金属なのでノブそのものをあまり重くせず、かっちりとしたシフトフィールを与えます。また同様の軽金属にチタンも存在します。
逆にステンレスや真鍮を使用したヘビーウェイトのシフトノブは金属の重量を利用してシフトチェンジする時の力を高めるものです。シフト時に軽く入る分、先端に重量物が取り付くことで長い目で見たときにトランスミッションへのダメージが懸念されます。
金属系シフトノブの場合、握った時の質感がとても高い反面、夏場に暑く冬に寒いという特徴を持っています。こればかりは金属の性質なのである程度は仕方有りません。それが嫌な方はレザーなど他のシフトノブの方が通年で使えます。
これはアコードユーロRの五速用シフトノブを流用しました。ネジのピッチはホンダ同士なので問題なく適合します。後はDC2インテグラなどが五速MTなので、流用できるのはその辺りです。ユーロR系はインテRやシビックRに比べると多少純正パーツの値段も安く、これも2000円以下で購入できました。金属のシフトノブ特有の握った時の独特な高級感の様な物が有りますが、高さそのものは上のPRESTOのシフトノブよりも2cmくらい高いのでシフト時のカッチリ感はやや劣ります。もしシフト時のダイレクト感を特に重視するなら極力高さの無いショート気味のノブがおすすめです。