MOSです。
今日は当HPのステッカーカスタムで大活躍中のカッティングマシン、シルエットカメオ3のレビューをまとめました。
今ではコレ無しではステッカーカスタムのやる気がしないくらい主力になっています。
目次
カッティングマシンが有るとステッカーカスタムが非常に楽
例えば私のパニアケースには一部カッティングステッカーが採用されています。
手作業のカットは150mm角サイズでも面倒なのですが、シルエットカメオ3などのカッティングマシンでは全部機械がやってくれるため、加工速度が速い上に精度も高いです。
特にスーパースポーツ系のライダーがワークスマシンをあしらって実物くらい大量のロゴを自作しようとすると大変です。
カッティングマシンなら任意のデザインに自動で切ってくれる上、サイズの調整も自在に行うことが出来ます。
非常にアナログな手法で作られるカッティングステッカー
シルエットカメオ3の説明に入る前に、DIYでカッティングステッカーを作るときにどういう工程を挟むか説明したいと思います。
まずカッティングマシンの有無にかかわらず、元となるイラストが必要です。
ロゴの場合、メモ帳などのテキストソフトでフォントとサイズをいじれば、好みのロゴを作るのはそんなに難しく有りません。Google Fontsなどでフリーのフォントを探してみるのも良いですね。お洒落なフリーフォントは実際には沢山公開されており、モータースポーツ用に開発されたロゴも存在します。
そして切り出す物が用意できたらそれをプリンターで印刷します。プリンターはインクジェットでもレーザーでも構いませんが、糊でにじむ可能性も有るので、レーザーの方が安心です。
全体的には下記の工程で加工していきます。
任意のデザインをコピー用紙に印刷する
↓
カッティングシートにコピー用紙を貼り付ける
↓
デザインナイフで上から切り出していく
↓
切り終えたらコピー用紙を除去する
↓
転写シート、あるいはマスキングテープなどを上から貼り、台紙を剥がす
以上です。
カッティングマシンを使うと、1から4までの工程が自動化されるわけです。つまり面倒な工程はほぼ機械がやってくれます。
転写シートはこういう奴ですね。
透明の素材でステッカーの貼り付け位置が調節しやすいです。
私はステッカーの量が少ないときはマスキングテープで代用してしまったりしますが、転写シートの方がコストパフォーマンスは高いでしょう。
カッティングマシンを使うメリット
カッティングステッカーを作る際、カッティングマシンを使うメリットはいくつか存在します。まとめるとこんな感じです。
・加工時間が圧倒的に短縮できる
・カーブの裁断が手切りより圧倒的に綺麗
・量産するのに適している
まず手作業に比べ、作業効率が高く非常に短時間でステッカーを制作することが出来ます。
特に大きい物、デザインが複雑な物の場合、手作業で30分かかっていたステッカーが、カッティングマシンで3分という様な感じで大幅に作業時間を短縮することが出来るのが特徴です。同じステッカーを量産することにも適しています。
次に曲線のカットが非常に綺麗です。
例えば「あ」や「ぬ」といったカーブの多い文字を手で綺麗に切るのは中々大変です。デザインナイフは切れ味が鋭いため、一直線にスパッと切るのは容易ですが、線に沿って切ろうとしてもギザギザと角が残った仕上がりになりがちです。
その点、カッティングマシンのカットは非常に綺麗で真円でも綺麗にカットすることが出来ます。
またエッジの処理もカッティングマシンの方が自然で、仕上がりが綺麗です。
こういう文字の切抜きはカッティングマシンの長所が最大限生かされるシチュエーションです。特に細い切り抜きを均一にカットするのは手作業では困難です。市販ステッカーと比べても遜色無いクオリティを出すことが出来るのがカッティングマシンの特徴ですね。
また同じクオリティのステッカーを大量に生産して配布するといった用途はカッティングマシンが最も得意とすることで、設定さえこちらでやれば後は全自動で切ってくれます。
手作業のカットはどれだけ綺麗に切っても品質のばらつきが生じますから、まとまった枚数を作るならカッティングマシンの威力は絶大です。
どんなカッティングマシンが有るの?
カッティングマシンはパーソナルユースの小型サイズから、業務用の大型サイズまで様々なモデルが市販されています。
大型は100万円を超えますが、個人向けの小型サイズなら3万円前後で購入でき、比較的導入しやすいです。
小型サイズは現状3社から市販されている感じです。
ブラザー CM110 / CM300
グラフテック シルエットカメオ3
ステカ SV-8 / SV-12 / SV-15
それぞれ特色が有り、例えばブラザーはスキャナーを内蔵し、読み込んだイラストからカットデータを作成することが出来ます。
これは手描きのイラストを読み込んでそれをカッティングステッカー化する時などに便利です。PCでの制作スキルが無い方にはスキャン機能は嬉しい存在ですね。紙やアイロンシートといった別素材もカットできるため、ステッカー作り以外にも使用することが出来ます。
高機能な分、価格は4万円半ばと今回挙げた中で最も高価です。
ステカのカッティングマシンはadobeのイラストレーターに対応しているため、イラストレーターのデータからカットしたい人に適しています。
注意点としては、最も売れ筋のSV-8はカット幅が16cmに設計されています。小さなステッカーくらいなら問題有りませんが、バイクのカウルや自動車のボディに貼り付けるなら、ちょっと幅が足りない印象です。他社が30cm近いカット幅を持っているのに対し、数段小さくなっています(その分ボディサイズはSV-8がかなり小さい
カット幅の大きいSV-12を選ぶと今度は価格が他よりも高額になってしまったりと他社比較で中々微妙なバランス感です。
シルエットカメオ3の長所
他社製品と比較したシルエットカメオ3の長所は、
・価格が3万円弱と安価
・その割に295×1016mmと最もカッティング可能領域が広い
・カッター圧、速度の調整が可能
と大体この辺りです。
特にカットできる領域が広いのが魅力で、かなりの大物ステッカーまで制作することが出来ます。300×1000mmの範囲なら、個人向けには十分です。例えば自動車にサイド用のロゴを切り出すなどにも使えます。
その分筐体は他社よりも大きく、スキャン機能を盛り込んで高機能化したブラザー製品よりも更に大きく重いです。
付属ソフトのsilhouette Studioは非常に良く出来たソフトで、入力した文字に縁を加えたりといったイラストレーターで一手間かかる処理が簡単にできるようになっています。ステッカー作りに必要な機能は網羅されており、サポート機能は非常に強力です。
実際に試してみたところ、カッター圧を調節すれば、カッティングシートの他に、ラッピングシートの裁断も可能でした。
ラッピングシートの方が素材が少し厚いのですが、カッターの調整で問題なく加工することが出来ます。ちなみにカッティングシートは粘着力が高く薄手で、ラッピングシートは貼り直しが出来て糊残りも少ない分、厚手の素材になっています。
カッティングマシンとしての基本性能の高さの割に価格では他社製品よりも安く、この価格帯で最も安価です。
ちなみにカッティングシートはこういう奴です。有り難いことにカッティングマシンに合わせたサイズが販売されています。これらは粘着力が高く、基本的に剥がさない用途に使うものですね。
それに対してラッピングシートはある程度貼り替えも想定しているため、粘着力は弱めです。特に台紙への粘着力があまり高くなく、漢字をごく小さくカットしようとするとカッティングマシンでも失敗することが有ります。
ステッカーカスタムがしたいなら買って損は無い
ステッカーカスタムはカウルやヘルメットなど対象を選ばないため、意外と出番の多いカスタムです。しかし手作業でカットするのは正直だるい・・・近くで見たときの仕上がりも・・・という方にカッティングマシンは大いに助けになってくれます。
時間の短縮や仕上がりの良さを加味すると、3万円弱の価格はコストパフォーマンスが非常に高く、すぐに元を取れてしまいます。