こんにちは、MOSです。
このページを開いてくれた方は、今まさにカッティングステッカーを施工しようとしていると思います。そういう場合、市場には大きく分けて2種類の材料が流通しています。カッティングシートとラッピングシートがそれです。
今日は両者の性質の違いと、その選び方を説明したいと思います。
目次
シートの使用例
カッティングシートを使った作品の代表格は単色のブランドロゴで、特にスポーツタイプの自動車やバイクに愛用されます。
ドレスアップアイテムとして幅広く人気が有り、カー用品店などでは市販ステッカーが数多くラインナップされています。単純なゼッケンから、写真の様なレッドブルロゴまで作ろうと思えば十分可能です。
個人用途とは少し異なりますが、社用車のロゴなどにも活用されています。代表的な例では、赤帽のサンバーの様に部分的に色を変えたり、ロゴを入れたりすることに使います。
作り方そのものは難しくないため、自営業の方は自分で作ってみても良いかも知れませんね。
カッティングステッカーの材料とは?
こうしたカッティングステッカーの材料は、主に裏に糊面の有るビニールのシートです。コピー用紙と同じかそれより薄く、カッターナイフやデザインナイフで簡単に加工することが出来ます。
ただ先程述べたとおり、この時の材料にはカッティングシートとラッピングシートの2種類を選択することが出来ます。両者の違いはどの様なところにあるのでしょうか?
カッティングシートとは?
カッティングシートとはその名の通り、デザインナイフなどで加工することを前提にしたシートのことです。シール状になっており、台紙を剥がせばそのまま貼り付けることが出来ます。
“カッティングシート”の特徴として、糊面が強粘着性で、あまり貼り直すことを想定していません。位置がずれた時の修正も少し難しいです。その分、貼ったら剥がれて欲しくない時用のアイテムと言えます。
また空気抜きが構造的に難しく、初心者が気泡を入れてしまいやすいのがこのタイプです。粘着性を相殺する為に、伝統的に水貼りといった手法が使われます。
ビニール素材で出来ており、耐候性は高く色合いは数年は保ちますが、カッティングシートは粘着性が強いため基本的に剥がす予定が無いときに使った方が良いでしょう。またラッピングシートに比べると素材が薄く、下地に対してあまり凹凸が目立ちません。ボディとの一体感を重視するならカッティングシートも有りです。
施工するところは、より平面に近いところに使用します。ビニールで出来ているため、熱を加えれば多少伸びますが、曲面に貼り付けるなら個人的にラッピングシートの方が作業性が高いです。
入手性が良く、大きめの文房具屋さんでも売っています。コスト的にもラッピングシートに比べると安価です。
カッティングシートのポイント!
・粘着性が高い
・平面向き
・気泡が入りやすい
・コストが安い
ラッピングシートとは?
ラッピングシートは自動車などの大面積をラッピングする時に使われるシートです。
素材の特徴として、再剥離性が有るのが特徴です。つまり、施工中に気泡や皺が入った時、一度剥がしてまた貼り直すことが出来ます。カッティングシートに比べるとシートそのものが柔軟で伸びが良く、車のバンパーやバイクのカウルを丸ごと覆う時は部分的に剥がしながら微調整して施工します。
バンパーなど複雑な3次曲面に貼り付けるならラッピングシートの方が圧倒的に適しています。曲面にしわ無くステッカーを貼りたいという時に威力を発揮するシートです。最近流行のサイドミラーだけ色を変えるといったドレスアップもラッピングシートを使うのが良いでしょう。
またラッピングシートは糊面に空気抜きの溝が入っていることが多いため、ステッカー貼り付け時に気泡を抜くのがとても簡単に出来ています。気泡を入れたくない時は、ラッピングシートが断然おすすめです。
難点として、貼り直しが出来る分、カッティングシートに比べて接着量が意図的に弱くされています。無理な力を掛けて貼ると、時間の経過とともに剝がれてきやすいのもラッピングシートの特徴です。
作業性の高さからステッカー作りの初心者にも適しています。このブログでは3M社の1080シリーズを推奨しています。
ラッピングシートのポイント!
・粘着性は弱い(貼り直しが出来る)
・曲面も可
・コストはカッティングシート比で高い
どちらでもカッティングステッカーは作れる
さて、カッティングステッカーの素材として、カッティングシートとラッピングシートのどちらでも製作可能です。
ただし糊面の粘着力の都合上、剥がす予定が無いならカッティングシート、剥がす予定が有るならラッピングシートを推奨します。
ラッピングシートは糊残りが少なく、例えば1年毎に模様替えという使い方に適しているからです。粘着力を意図的に下げているとはいえ、走行風で剥がれる様なことは有りません。
カッティングには良く切れるデザインナイフが必須
手作業でシートを加工する場合、その出来はデザインナイフの切れ味にかなり依存します。切れ味の悪いデザインナイフだと、エッジの処理がいまいちで見栄えが良くないからです。見栄え重視ならスパッと良く切れるナイフを購入することをおすすめします。
その切れ味の良いデザインナイフもそんなに値の張る製品ではありません。定番のOLFAで500円ほどです。これでも十分すぎる切断力を持っています。
曲面を切り出す際、その高い切れ味で綺麗に仕上げることが出来るため、デザインナイフだけでも良い物を持っておくことをおすすめします。
手作業が苦手な人はカッティングマシン
デザインナイフでカットするのが苦手な人には、シルエットカメオ4の様なカッティングマシンを使う方法が有ります。こちらは手間要らずで仕上がりもプロ顔負けの綺麗さを実現出来るため、ある程度定期的にカットする予定の有る人にはとてもおすすめなアイテムです。
個人向けの小型機でもバイクのカウルをカスタムするくらいのサイズが十分出力することが可能ですし、カッターの調整でカッティングシートとラッピングシートの両方をカットすることが出来ます。一応薄さに勝るカッティングシートの方が切りやすいです。
カッティングマシンが役立つのはこんな時!
・とにかく綺麗に仕上げたい
・大量に、同じ品質のステッカーが欲しい
・とにかく時間を短縮したい(カッティングマシンなら手作業1時間のステッカーが5分