先日発売されたばかりのTECACAMHDを早速購入してみました。国内で手に入るウェアラブルカメラの中では5000円と最廉価の部類に入る物ですが、画質や使い勝手など、その実態はどうでしょうか?
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これがTECACAMHDだ!
まずパッケージから出した状態です。この手のカメラはSJCAMのSJ4000のコピー品と相場が決まっていますが、これもご他聞に漏れずSJ4000のそっくりさんです。手持ちのSJ4000との比較画像をどうぞ。
ボタン配置までそっくりです。シルク印刷の解像度が720Pになっていますが、USBコネクタの差込口に至るまで同じレイアウトです。これはOEM製品だと信じたいですが、仁義無き中国のコピー業界において、単なるコピー商品の可能性も否定できません。
ファイルは最大720p30fpsのaviファイルで出力される
720p30fpsというのは車載に使うにはちょっと画質的に物頼りないかな…という印象です。フレームレートは100kmくらいまでならそこまで大きな差にはなりませんが、これを超えてくるとちょっとスムーズさに欠ける感じです。解像度も720pは既に時代遅れな感が否めません。
そしてTECACAMHDはファイルをaviで出力します。初めて動画ファイルを確認した時はちょっと珍しい仕様だなぁ、と思いました。経験上、大抵のウェアラブルカメラはMP4で出力されるからです。ちなみにSJ4000ではMOVで出力されます。ファイル容量的には3分で800MBくらいになります。32GBのメモリーカードを今回は使用しましたが、あまり余裕は無さそうです。
正直画質を期待してはいけない…
ブログでは多少縮小される関係でマシに見えますが、実際の動画はフォーカスが甘く、かなりボケ気味の映像となっています。外箱から出した状態で撮影を開始しましたが、色味もかなりおかしいですね。全体的に黄色がかった様な映像になっています。色調はカメラの設定で調整できないので、編集ソフトで直す他無いです。動画素材としてはちょっと厳しいクオリティです。第一印象は20世紀のVTR画質でした。正直今時のカメラでこれは頂けない…SJ4000レベルでももっとマシな画質を出せることから、ちょっとクオリティに差が付き過ぎています。ちなみに左の時間設定はまだいじっていないので過去の日付になっています。
マイクもかなりの低品質です。凄まじいノイズが乗っており、これまた耳を破壊しそうなレベルの雑音を発します。大したマイク積んでいないGoProですらもうちょっとまともに録音できることから、この辺りかなりコストカットを感じます。
意外に豊富な設定項目&使い勝手の良い背面液晶
もっとシンプルかと思いましたが、意外に豊富です。具体的には「動体検知」「電源周波数設定」「露出補正」「多様な言語設定」等です。正直思っていた以上に多機能でした。勿論ほとんどの人は弄ることなく終わりそうですが。
また背面液晶は撮影をモニタリングできる点で、ウェアラブルカメラ初心者には有り難い機能です。この価格でここまで揃っているなら機能面では元は取れている様に感じます。
GoProのパーツとの互換性はバッチリ!
意外というか、予想通りというか、GoProのマウントはそのまま流用可能でした。この辺りSJ4000と共通ですね。これはバーハンドルに付ける為にGoProのトライポッドマウントを装着しています。市場に溢れているGoProマウントに対応していることから、基本的に運用面で困ることは無いでしょう。ソニーやリコーよりも余程使いやすいかもしれません。
また付属するマウントも使い切れない程豊富です。フレームにカバー、サイドマウントから延長用のマウントまで何でもござれな状況です。コストパフォーマンスはかなり高いかと思います。
ちなみにソフトウェアは付属しませんので、動画の編集は自分でソフトを用意する必要が有ります。aviファイルで記録する都合上、フリーソフトならaviutlは相性が良さそうです。
映像作品には向かないがドライブレコーダーには
あまり画質の良いカメラでは有りませんが、圧倒的な低価格に加えて多様なマウントが含まれていることを考慮するとドライブレコーダー的な使い方には最適かもしれません。バッテリーの持ちもそこまで悪くないです(ただし劣化が早いことまでは現時点で保証できない
また、ウェアラブルカメラをちょっと試してみたい方にはこれくらいでも十分だと思います。画質をもっと高めたいと思う方はもうちょっと頑張ってSJ4000クラスから始めた方が幸せになれると思います。YouTubeにアップロードして他人に見てもらうことを想定するならSJ4000を買うことをおすすめします。
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