今回はパナソニックのHX-A1Hの実機を調達したので、これをご紹介したいと思います。形状の都合上のバイク車載とは異なる視点でお伝えします。HX-A1Hは標準ではこのヘッドバンドとカメラのみで完結するパッケージになります。
目次
超軽量! 45gのボディ!
GoPro HERO4 sessionも異常に軽いですが、こいつはそれに輪をかけて軽いです。わずか45gしか有りません。また、全モデルのA500と比べると、カメラ部分で筐体が完結していることがお分かりいただけるかと思います。前回有った回りくどいケーブルやコントローラーがなくなったため、凄くスッキリしました。その分、4Kコンテンツに対応しなくなりましたが、このコンパクトさは貴重です。
その軽量さゆえに、ヘッドバンドで簡単に止める事が出来たり、装着していても違和感が無いなど、ウェアラブルカメラの中でも意欲作と言えるカメラです。
幅広く使うにはアクセサリーの追加購入が必須
まず付属品のお話ですが、ヘッドバンドと夜間撮影用の交換レンズしか有りません。
これだけですと箱から出した状態では、頭に付ける以外の選択肢が有りません。ウェアラブルカメラとして、バイクや車、自転車等に取り付けるには別途マウントを購入する必要が有ります。本体に3脚穴すら無いという仕様はいささか驚きでした。
ちなみにバッテリーは本体に完全に内蔵されているために交換することは出来ませんが、外付けのバッテリーを装着することが出来ます。
まずは自転車に乗ってみた
ヘッドバンドの都合上、ヘルメットには装着できませんから、とりあえず自転車に乗ってみました。自転車の上で身動きする際も、A500に有った違和感の様な物は無くなっています。A1Hのヘッドバンドは、金属製のバンドをゴムの力も加えて締め上げています。力としてはそれほど強くない代わりにカメラそのものが非常に軽量で意外な程しっかりカメラが固定されます。カメラ自体にはブレ補正は無いせいでちょっと小刻みな振動に弱い感じですが、装着感が軽い!
カメラの違和感はほとんど無しで走行できるために非常に快適です。今までのウェアラブルカメラと比較しても段違いに軽くなっています。また、カメラが小型化されているにも関わらず、2万円以下のカメラとして考えると相当画質出ています。この価格帯のカメラの中でも画質は特に良いのでは?
フレームレートが今回1080p30fpsでの撮影でしたが、若干のカクツキが気にならなければこれで十分です。60fps出るようになれば激しいスポーツでも活きてくるんですが…!
手作業の撮影にはとても向いている
この装着感の軽さから、長時間付けていられるのがこいつの強みです。GoProのヘッドバンドでも撮影を行ったことが有りますが、同じ位置に付けても半分の時間で外したくなる代物でした。やはり頭部に付ける場合は重量差が非常に効いてきます。同じパナソニック製のウェアラブルカメラのA500と比較しても、装着感は数段良くなりました。側頭部に付けているのに全く不快感を与えないのはこの軽さのおかげなのですが、事前の予想を大きく裏切る装着感の良いモデルです。
購入される方の中には、手術風景の撮影を検討されていると聞きます。そういった用途には抜群に向いているかと思います。他にも手作業の加工の記録を残したい等なら、GoProよりも確実にこちらが合っています。A500も悪くない選択肢ですが、ケーブルの動きにくさを考えると、4Kの高画質が必要の無い普通の人にはこちらの方が扱い易いでしょう。
夜間撮影は手持ち装備では思った成果が出ませんでした
赤外線ライトを調達できず、通常のLEDライトで撮影したのですが、やはり街灯が全く無い所ではこれでは難しい模様です。自転車のライトを使用したのですが、このくらいの光源ではほとんど映っていないですね。一応裸眼ではうっすら向こう側が見えるくらいの光量です。もし本格的に夜間の撮影を行いたいという方は赤外線ライトをご用意の上、撮影を行って下さい。
パナソニックさんご期待に沿えず申し訳ないです…でも出来れば赤外線ライトはオプション品のリストに入れておいて欲しい。
車載特化では無いが、ウェアラブルカメラとしては凄くおすすめ!
正直なお話、バイクや車に使うカメラとしてなら、これはそこまで目立った機種では無いです。
ただマルチな用途に使う『ウェアラブルカメラ』と考えると、このカメラにはちょっと感動させられました。身に付けやすく、コストも安く、性能も出ています。この中身で1万半ばの価格というのはお安い…今までパナソニックのウェアラブルカメラが売れている理由がわからなかったのですが、かなり高次元でまとめられたこのバランス感は私の中でも評価が高いです。
防水性、耐衝撃性にそれほどマージンは無さそうなので、アウトドアでの使用には要注意ですが、机の上の作業など、自分の行動の記録を残すという目的に対し、とても真摯に作られたカメラでした。パナソニックさん凄い!