ウェアラブルカメラ

パナソニック HX-A500のここが凄い!【レビュー】

パナソニック HX-A500

市場に初めて4Kアクションカメラをもたらしたパナソニック、その意欲作が今回のHX-A500です。動画・静止画の撮影テストを行いましたので、早速それらも交えご紹介していきたいと思います。

HX-A1Hと多くの部分を共通

まずヘッドバンドの周りですが、前回ご紹介したHX-A1Hとほぼ同じ作りになっています。正確には向こうの方が発売が後なので、このモデルがベースになったと言えるでしょう。

頭部に付けた感触もほぼ一緒です。ただこちらの方はカメラ後方よりケーブルが伸びている分、若干の煩わしさというか動き難さを感じます。ケーブルにつながったコントローラーは付属品のバンドで2の腕に固定する仕組みになっています。

専用コントローラーの操作性は上々

パナソニック HX-A500

物理キーを採用するアクションカメラは多々有りますが、ジョイスティックを採用したコントローラーは初めて見ました。小さなものですが、意外にこれは操作感に優れています。また、機器に組み込まれたソフトウェアの操作も使い勝手が良く、安心して使える一品です。

パナソニック製のウェアラブルカメラはどれも操作に安心感が有るため、非常に格調高く他人におすすめすることが出来ます。ユーザビリティを放棄した様なカメラが多い中、現状どのメーカーよりも扱い易いカメラを作っているのではないでしょうか?

反面、この長くて太いコードは身動きしづらく、残念なところです。側頭部と二の腕がコードで連結されるのはあまり動き易い作りとは言えないでしょう。どうしても激しく動く時に気になってしまいます。

4K30fpsは十分な性能

2016年現在でも4K30fpsの性能は、トップクラスの実力です。

パナソニックもこのモデルの使用決定の際に4Kへの強いこだわりが有ったようです。残念ながら2016年現在では4Kコンテンツが動画クリエーターに未だに十分普及し切れていない状況ですが、当時これを4Kに仕立ててきた先進性は評価したいところです。

撮影時のクオリティも流石に4Kだけ有って非常に高精細です。静止画ですとあまりブレを感じませんが、歩行時の上下運動で動画にするとかなり揺れます。カメラ単体を購入するだけですと設置方法が頭に付けることに限定されるので、自転車等あまり上下に振られない用途に使うのがおすすめです。筐体が小さく、高機能は盛り込み難いかもしれませんが、強力なブレ補正が欲しくなります。

もっと多用途に使いたい場合は専用マウントを別途買い足す形で対応します。個人的には、使っていく内に何かしらマウントは買うことになると思います。頭部の装着だけではちょっと使用するシチュエーションが限られてしまいますので。

また静止画の画質は意外に良好でした。静止状態からスマホのアプリを経由して操作した物ですが、フォーカスも決まっており、バチッと撮れています。SONYのAS200V辺りよりも余程しっかりした静止画が撮れています。静止画は競合と比較しても一歩リードと言ったところでしょうか。手で持って撮影するよりは頭部に装着した方がブレが目立たないようです。

HX-A1Hに比べると煩わしさは隠せない

やはりこのコードが諸悪の根源というか、断線を防止する為とはいえ、太くて固いので非常に邪魔になります。カメラが常時突っ張る感じになるため、装着感は正直に申し上げてあまり良くありません。逆にこれの無くなったA1Hが物凄く装着感に優れることを考えると、このモデルの最大のマイナス要因はここかなぁ…と思ってしまいます。

その代わりこちらは4Kにも対応していますし、画質等のメリットが有るので難しい所です。模型の制作など、机の上の作業を撮影することがメインならこちらも大いに有りなので、ご自身の使用用途で選択するのが良いでしょう。

暗所での撮影性能は中々

少し暗い道に入っても、支障を来たすことは有りません。ホワイトバランスはこの時オート設定でしたが、感触としてはかなり暗所に強い印象です。GoProではこの位の日陰で相当暗くなってしまうことから、カメラの対応力としては他よりも高いのかなという印象を受けました。

もっと暗くなるとナイトカラーモードに移行するという手段も有りますが、通常時で明るいのは助かります。

ソフトウェアの作りこみは正直今一歩

今回純正ソフトウェアのImage Appを撮影に使用しました。接続自体はスムーズなのですが、頻繁に切れるのが困り物です。操作自体はシンプルにまとめられているので、ホワイトバランスや画角の設定をスマホ上で行っておけば、後はシャッターボタンを押すくらいの物です。勿論、撮影したものをスマホ状で確認することも出来ます。

この接続の切れ易ささえ改善してくれれば、大きな問題点も無いのですが、現状チョコチョコスマホを弄らないといけないところが不満点です。

バッテリーの持ちはそこまで心配要らないか

今回使用した感じでは、フル充電から1~2時間くらいは心配いらないかな、というイメージです。勿論常に動画を撮影した状態で放置すればもう少し短くなるでしょう。また、A500はバッテリー交換式では無いので、バッテリーが切れた時点でアウトということになってしまいます。持続時間を延ばすためにはモバイルバッテリーが不可欠になるので、注意が必要です。純正の外付けバッテリーパック以外には、パナソニックHPでもモバイルバッテリーの一部動作確認を行っているので、調達前に一度確認することをおすすめします。

個人的にこいつの主戦場は整備記録の撮影など、電力の供給に困らない所での使用なので、バッテリーに深刻な問題は無い様に思います。

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兄弟機のHX-A1Hのレビューを作成しました。あちらはコントローラーが排除されており、抜群に動き易くなっています。作業風景を撮るならこちらも非常におすすめです。4K解像度がどうしても欲しいという方はA500の方が良いでしょう。