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動画素材を販売できるストックフォトサイト徹底比較:2016年版

最近は一眼レフの写真以外にも、自分で作成した動画を販売出来る様になりました。販売の委託先として、国内外のストックフォトサイトが有りますので、ここではそれぞれの特徴に関して、簡単にまとめてご紹介したいと思います。

まずファイル形式に注意

動画は写真よりもフォーマット関係の選択肢が複雑に絡んでくるので、今から挙げるサイトを複数掛け持ちしようと思うと注意が必要です。例えばMP4ファイルに対応しているサイトも有れば、お断りのサイトも有ります。フレームレートも60fpsに対応していない所が有ります。これらの中から、何処にでも投稿できるファイルを作成しなければいけません。

現状1080p30fpsのMOVでの管理がベスト

私が実際に幾つかのサイトを掛け持ってみて、全てのサイトに投稿できるフォーマットとしてここに落ち着きました。

1080pは全てのサイトで通りますし、30fpsに落とせば何処でも受け付けてくれます。ファイル形式はaviやMP4よりも、MOVにした方が断られることが有りません。これから挙げるサイトは全て共通してMOVファイル形式に対応しています。

ただし、GoProstudioで作るMOVファイルはGoPro独自のコーデックが含まれるので弾かれてしまいます。出来れば別のソフトウェアでファイルを作成してください。

国内の最大手 PIXTA

PIXTAはストックフォトサイトの中では超メジャーなので、既に写真の販売をされている方ならアカウントをお持ちかと思います。PIXTAはアカウント作成時の審査も簡単ですし、販売する上でのサイトのUIも綺麗にまとまっているので最初に始めるにはおすすめのサイトです。

アクセスは比較的集まる

ここは他のサイトに比べてもアクセス数自体は多い傾向に有ります。特に売上実績が無い新規アカウントでもそこそこアクセスが付くというのは売り易さ的には中々ポイント高いです。モチベーションの維持もしやすいので、初心者には優しいところです。特に国内市場向けには強いイメージなので、余裕が有ればここは押さえておきたいですね。

動画投稿は無制限

写真に関しては、今PIXTAを始めても、多数の作品を掲載したポートレートが無いと、月に10枚程度しか投稿できません。そこから更に審査で絞られると、実際に販売に漕ぎ着ける作品は更に少なくなります。

しかし、現状動画に関しては投稿数は無制限で送ることが出来ます。また、回線の品質も高く、比較的スムーズに送れるところです。動画はファイルサイズが大きいので、既に大量に作品が有る場合、ここも重要になってきます。

審査自体はしっかり選んでくる

審査自体はしっかりしており、数を打ってもある程度向こうで選別されます。ただ撮影シチュエーションが同じでも大量に審査が通過したりするので、向こうの好みというか、意向が多分に含まれている気がします。いずれにせよ、全ての作品が通るというわけでは有りません。

審査速度自体はやや遅めです。2週間は見た方が良いでしょう。慣れない内はタグ付け等を理由に全て落とされたりするので、ここ一つで販売しようと思うと何かと時間が掛かります。

ファイル形式は1080p60fpsまでのMOVファイル

ここはまだ4Kの動画ファイルの投稿を受け付けていません。また、動画内容も1分以内、ファイル容量2GBまでとなっています。この尺で2GBを超えるのは、かなり高ビットレートにしても余裕が有るので、高画質派も安心なのではないでしょうか?

最速のレスポンス  fotolia

こちらも大手なので、ご存知の方も多いことと思います。少し前にアドビに買収されたことでも話題になりました。HPの作りはとにかくシンプルにまとめられており、ポートフォリオも使いやすいのが特徴です。アカウントの作成も難しく無いので、ここは押さえておきたいです。

アクセスはPIXTAと同じか少し劣る

今の所、アクセス数そのものはPIXTAよりは多少劣る印象です。しかし販売開始から購入までが多少速かったのはfotoliaだったので、ユーザーの購買意欲自体はfotoliaの方が旺盛なのかな、と思っています。いずれにせよ、アクセス数自体は多い部類です。流石は大手。

動画投稿は無制限も、速度が少し物足りない

ここも動画の投稿自体は無制限です。なので手持ちが有るなら、じゃんじゃん送ってしまいましょう。

回線速度はPIXTA、shutterstockよりも遅く、時間がかかる部類です。休日に作成出来る動画ファイルは限られてきますが、10個も有るとかなり時間を食います。こまめにアップロードしていくのが良いでしょう。

最速の審査スピード、しかし審査自体はしっかり

ここはとにかく審査が早いです。下手すると、3時間と経たずに審査結果が返ってきます。このレスポンス速度の高さから、fotoliaは非常におすすめです。他が最大で1ヶ月程時間を貰う中で、ここは相当速いです。結果的に通り易い動画の判断がしやすく、初期の頃に色々試行錯誤するにはうってつけのサイトと言えるでしょう。

しかし、審査そのものは勿論厳しいです。同じアングルの動画を5つ送ったら、その中の一番良い物を1つ選んでくるレベルなので、大量に作っても販売に漕ぎ着けることの出来た作品はわずかです。

ファイルは4K、60fpsまで対応

ここは4Kに対応しています。また1分までの時間に対し、4GBの容量を割り当てられています。ファイルの容量に関してはかなり寛容というか、逆に4GBの動画を大量生産してしまうとこっちのアップロードが大変になります。

ファイル形式はMOVが望ましいそうですが、MP4やaviにも対応しているので、比較的応募し易いです。

販売に漕ぎ着けるのも難しい  shutterstock

ストックフォト業界の中でもアカウント作成が恐ろしく厳しいという評判のshutterstockさんです。アカウント作成時に添付するサンプルが10枚中7枚以上合格すれば晴れてアカウント作成となるシステムなのですが、中々この7枚という壁を突破できず、挫折する方もいらっしゃいます。私もGoProの写真を幾度と無く落とされて心を折られかけました…。下手すると10枚中1枚OKとかそういう返答を普通に貰う過酷さです。このプロセスがいかにも面倒くさいのですが、そこを抜けてしまうと一気に視界が開けてきます。

アクセス数自体よりも購買率が高い

ここはページビュー自体はそれほど付かないのですが、とにかく売れ始めるスピードが速かったです。全ての人にとって努力と投資に見合う成果を出し易いという点では、shutterstockはかなりおすすめです。

ここも投稿数は無制限

shutterstockは写真、動画ともに投稿制限は無制限です。投稿開始までの道のりが遠いですが、それが終わるとサクサクファイルをアップロード出来る様になります。回線速度は並くらいです。動画ファイルをアップロードするにはちょっと物足りないくらいの速度になります。

審査速度自体が早い上にかなり審査が緩い

shutterstockは大体1週間くらいで結果で返って来るので、競合と比較しても早い方と言えるでしょう。また、大手サイトの中でも審査が結構緩いのが特徴です。正直クオリティ的にどうかな、でも副次的に出来ちゃったし…というレベルの作品でも、応募すると通る場合が多いです。写真の審査は極めて厳しいですが、動画に関してはとにかく素材を広く集めている様で販売まで持っていくのが容易です。

4K60fpsまで対応、1分未満の動画

ここはファイル容量は制限が規約に書かれていませんが、4Kの60fpsまで対応しています。また、MOVが好ましいフォーマットとされていますが、実はMP4でも投稿できますし、問題無く審査が通過します。以前にMP4とMOVどちらが良いのか調べましたが、海外のフォーラムでは、やはりMOVで投稿していくことが望ましいという結論になっていました。

独特な投稿システムのiStockphoto

ここはGettyImagesの傘下に入っているので、しっかりしたサイトのはずなのですが、サイトそのものが重かったり、サイト構造が複雑であったり、反映が遅かったりとイマイチ使い辛いのがネックです。しかし上の競合と合わせ、かならず名前が挙がるのでアカウントだけでも作っておくと良いかもしれません。

また、セミナー等現実世界でのサポートは実は手厚いので、そういう面では評価したいです。

アクセス数そのものは他と比べると良くない

残念ながらあまりアクセス数は多いとは言えません。もうちょっと伸びて欲しいという気持ちも有るのですが、その為に他のサイトの対応を優先してしまう場合が多いです。ここだけで販売するというのはちょっとまずいかも。

投稿自体は無制限だが、独自のアップロード方法

ここは他のサイトの様にFTPを使わず、自社サイトに直接アップロードさせます。その回線速度も速く、管理もし易いので、システム周りは割と優秀です。他のサイトにFTPの回線を使っている時でも、ここには並行してアップロード出来るので、ファイルが大量に溜まってしまった時に便利です。

審査はかなり遅い、しかし通過率はそこそこ高い

ここは審査が上に挙げた何処よりも遅いです。忘れかけた頃に審査が終わるレベルなので、放置気味になりやすいのが欠点と言えるでしょう。この遅さは正直かなり頂けないです。

作品の通過率自体はshutterstock程では無いですが今回挙げた中では高いです。しかしshutterstockの方が圧倒的に審査が早く、通過率も高く、ユーザーも集まるとなるとiStockを使う意義は…

1080p30fpsまで対応しているが審査時に注意

良くわからないのは、審査時のサンプルファイルは何故か1080iか720pに指定されていることです。しかし突破してしまえば問題無く1080pで投稿できます。

ここはHD以上の高解像度の場合、MOVでの投稿となっています。フレームレートは30fpsとなっているのでご注意ください。他に合わせて60fpsになっていると、30fpsに直すのが凄く手間になります。また投稿時間も30秒までとなっています。これはひょっとしたら自社サイトに直接投稿させているシステム周りの都合なのかな、とも思いました。とにかく、iStockは他よりも制限が厳しいです。

マイナーだが売れ易い  MotionElements

多分この名前を聞いたことの有る方はあまりいないと思いますが、アジア資本の動画専門サイトです。実は他のサイトと合わせて早い内からお付き合いさせて頂いていました。あまり利用報告も見当たらないので、ここで改めてご紹介させて頂きます。日本語での対応もばっちりなので、ユーザビリティも高く個人的なおすすめサイトです。

アクセス数はfotolia以下、shutterstock以上

これは個人的な手応えですが、fotoliaよりわずかに悪いレベルです。とはいえiStockに比べれば遥かに人は来ます。とりあえず独占で無い物を挙げるだけでも損はしないくらいの集客は期待して良いです。

投稿は無制限

ここも投稿自体は無制限です。ただ一度に大量に送るとエラーになることが多いので、ある程度分けて送ることがおすすめです。回線速度自体は比較的良好です。大容量ファイルでもそこそこ捌くことのできるスピードが出ています。

審査は有って無いレベル、なので通過も早い

ここは審査らしい審査が無く、こちらで公開を設定すればほぼその場で反映されます。逆に権利面のチェックが入っている様子が無いのでこちらが怖いくらいです。他はロゴが写りこんでいたりすると動画を審査通過されないのでわかりやすいのですが、ここでそういう事態になったことはまだ無いです。なので他のサイトよりも何故かこちらがアップロードに気を使います。

価格単価をかなり低く抑えられる

実は他のサイトでは、1080pのフルサイズの価格がビックリする様な価格になってしまいます。例えばshutterstockではフルサイズで8000円にも上ります。4Kでは25000円です。たった数十秒のクリップでこの価格、ほんとに売れるのか…?と私も考えてしまうくらい高単価です。そのおかげで売れると一発辺りのリターンが大きいのですが、あまりにも高すぎると返って売れません。

MotionElementsでは動画は最も安い設定で10ドル、約1200円ほどに出来るので、単価が安く売りやすいです。購入者が主にアジアのユーザーであるなら、あまりべらぼうな価格にしてもパフォーマンスが悪いですし、個人的には20ドルくらいの設定で十分売れます。

価格の決定権がこちらに有るのはポイント高いです。

ファイルの制限は実はあまり無い

ここは何故か解像度関係の仕様が書いてありません。コーデックとフォーマットの要求だけがされています。具体的には、ファイルはMP4、MOV、avi、mts等、コーデックはQuicktime PhotoJPEG、H.264、AVCHD等となっています。

時間は120秒までとなっており、全体的にかなり寛容です。

まずはfotoliaからがおすすめ

この中ですと、fotoliaが断然審査のレスポンスが早いのでおすすめです。まずこれが遅いとモチベーションを維持するのが難しいです。fotoliaに投稿しつつ、shutterstockのアカウントを作成するなど、並行して進めるのが良いでしょう。

MotionElementsも個人的に収益の台風の目になる可能性が有るので、是非取り組んでみて欲しいサイトです。意外にここでの収益が今後大きくなってきそうな気がしています。