これまでバイクに興味の無かった層も取り込みたいバイク業界ですが、かなり手広くライト層にアピールする割には、入ってきた女性サイドに何買えば良いのかフォローする様子もあまり無く投げっぱなし状態です。ここでは免許取立てでも乗り易く、バイクの楽しさを感じることも出来る車種を幾つかピックアップしてみました。デザイン性もかなり考慮した結果、男の子向けのラインナップとは大分異なるセレクトとなっています。
目次
足つき良く、あまり持て余さないバイク
今回セレクトしたモデルはまずこれを重視しています。男性に比べ、細身な体格の方が多いことを考えると、車両重量が重く足つきの悪いモデルはおすすめすることは出来ません。過度に爪先立ちで乗っていると転倒のリスクを伴いますし、長時間の移動で疲れやすくなります。
そこで1000ccを超える大排気量のバイクは基本的に重くなる傾向が有るため、小中排気量に的を絞りました。自分の腕力を超えた重量のバイクを選ぶと取り回しに苦労する可能性が高いです。極端に性能重視なモデルもここでは外しています。
ホンダ PCX
125cc(約33万円)、150cc(約36万円)
まずはホンダの定番スクーターのPCXさんです。このモデルは諸々の維持費が安くなりやすい125ccと、もう少し排気量の大きい150ccが有ります。友人とのツーリングを行うなら、高速道路も使える150ccの方が長距離のツーリングに使いやすくおすすめです。日常の足として県内の移動に特化するなら125ccの方が何かと都合が良いでしょう。
今のスクーターは安価なモデルでも装備は充実しており、PCXも色々と快適装備が付いてきます。例えばフロントのグローブボックスは小物入れとしても使える他、運転中のスマートフォンなどの充電も行うことが可能です。シート下には25Lの収納スペースが設けられており、出先の買い物に使うには十分な容量が容易されています。
ATですからギアのチェンジも必要も無く、快適性の高い乗り物を求める層に適しています。
ヤマハ ドラッグスター250
250cc(定価約60万円)
アメリカンは女性に根強い人気の有るバイクです。迫力のスタイリングの割にシートが低く、乗りやすいのも特徴です。一方でハーレーに代表される排気量の大きいモデルは重たくなる傾向に有ります。
今回は250ccで買えるドラッグスター250をチョイスしてみました。ドラッグスター400という選択肢も一応有るのですが、250ccが160kgに対し、400ccでは234kgと大幅に重量が増加してしまうため、ここでは250ccをセレクトしています。234kgは成人男性でも重さを感じる重量です。
ドラッグスター250のシートは670mmと小柄な方にも優しい設計になっています。またスポーツバイクとしては比較的安定志向のバイクなので、ゆったりとしたツーリングを楽しみたい方に向いています。タンク容量11L、公称燃費約50km/Lなので、満タンで出発すればかなりのロングツーリングもこなす一台です。
ヤマハ マジェスティ
250cc(定価約72万円)
乗って快適な筆頭と言えば何と言ってもビッグスクーターではないでしょうか。マジェスティはコンセプトが「大人のスポーツセダン」とやや渋い内容ですが、それは上質なデザイン、走行時の快適性を重視しているということです。ビッグスクーターは走行中の防風性がアメリカンなどと比較しても高く、AT操作で長距離を走行しても疲れません。
大きなシートの下には60Lの広大な収納スペースが備え付けられています。宿泊付きの旅行にバイクで行くならこの収納力は強い味方です。着替えやバッグなどは全てシートに納まるため、肩にかけたりする必要が無く、邪魔になりません。
シートも700mmと低めに設計されています。通常のバイクと比べてもスクーターは乗り降りし易い形状になっていておすすめしやすいです。
ただしビッグスクーターは重量が188kgと重くなってしまうのが難点です。荷物もフルに積載すると更に重くなってしまうため、取り回しは少し慣れが必要です。
カワサキ エストレヤ
250cc (定価約54万円)
クラシカルなネイキッドとしてはカワサキのエストレヤをおすすめさせて頂きます。この手のネイキッドはSR400と迷いましたが、あちらはキック始動と明らかな玄人向けのため、エストレヤに軍配が上がりました。いかにもバイクらしいクラシックな佇まいを残しているので、恐らく多くの方のバイクのイメージはこういう車種かと思います。普段着とも合わせ易いデザインでお洒落な車種です。
シート高735mmとこの辺りから徐々にシート高が高くなってきます。ローダウンすることでシートを低くすることが可能ですから、このスタイルが気に入った人は諦めることなく、一度ショップと相談してみることをおすすめします。
カワサキ Ninja250
250cc(定価約55万円)
次はスポーツバイクとしてカワサキのNinja250を選んでみました。SSに興味を持たれる女性の方は珍しいですが、その中でも熱い支持を受けているのがNinja250です。デザインのかっこ良さに惹かれる方も多いバイクです。今までに比べた車種に比べるとコーナーリングスピードが速く、ブレーキも良く効くのでスポーティなバイクを楽しみたい方に向いています。バイク全体を包む大きなフルカウルは防風効果も高く、長時間のツーリングの疲れを防止します。
ただしシートが785mmと今回ご紹介した中ではかなり高い部類です。こうしたスポーツバイクはどうしてもシートは高めになってしまいます。また走行性能の高さと引き換えに乗車中の前傾姿勢がきつく、腕や腰に疲労が溜まりやすいです。