一報を聞いた時は「え?」という感じでした。GoProは最近他のエントリーモデルを生産終了し、ラインナップを整理していくと発表したばかりだったからです。GoProを安く購入したい人にはsessionを販売し、これを拡販する戦略だと思っていたら、ここに来てsessionも終了が報じられました。
そもそもHERO4 sessionとは?
このHERO4sessionはGoProが次世代カメラと位置づけた意欲作でした。それまでのデジカメ然とした形状から大きく変更し、軽量化とコンパクト化を進めました。wi-fiによるスマートフォンとの連携機能も盛り込まれており、ユーザーに新しい付加価値を提供すると期待されたモデルでした。販売当初の価格は確か5万円ほどと記憶していますが、フラッグシップと大差無い価格で、機能面はかなり絞られていますから、この形状に魅力を感じない方にはかなり割高な価格設定だったと言えるでしょう。
上位モデルのHERO4シリーズの中で、4K解像度、1200万画素の静止画に対応していないのはsessionだけです。正直いって形状の先進性を除けば今の価格が妥当なスペックでした。それでもGoProはこのパッケージこそアクションカメラの進化系と考えていましたし、実際非常にコンパクトに仕上がったのですが、大ヒットと言える販売台数にはなりませんでした。
何故生産終了したのか?
HERO4 sessionの販売台数はメーカーの期待ほど伸びなかったというのが一つ有ります。GoProはマーケティング戦略に誤りが有ったことを認めていますし、販売価格も399ドルの定価を199ドルにまで値下げを実施しました。ここまでするということはGoProが予想していた以上に在庫が積み上がり、何とか捌かなくてはいけなかったのでしょう。一方で今の値段で販売を続けても十分な利益を得ていくことは出来ないと判断したのでしょうね。HERO4 sessionは他のモデルとの共通部品が少なく、コスト面では明らかに不利でした。元々高付加価値を付けて高値で売るスタイルですから、本来の形に戻りたいのだと思われます。
昨年7月に発売されたので、結局1年と経たない内に販売を終了になった事になります。
今後は新型へ移行する模様
まだどういうタイプの製品になるのか確定していませんが、HERO4sessionに関してはリニューアルが予定されています。それがより高性能な物なのか、それとも値段相応により簡略化された物なのかはわかりませんが、少なくともGoProはこの極めて小さいアクションカメラをまだ諦めてはいないようです。恐らくGoProがKARMAと呼称するドローンを販売する頃には次のモデルの詳細が明らかになってくると思います。軽量コンパクトでドローンに積載することに関しては最も向いたモデルですから。個人的にsessionの評価は決して低くなく、後継機が登場する様なら是非購入したいですね。
2016-06-06 追記
新型も購入したのでレビューを書きました。しかしまさかアクセサリー大幅減でスペックの大きな進化無しとは…。