600cc~

GSR750 (スズキ)

スズキ GSR750

往年のライダーには750ccという排気量はブランドですが、現在この排気量を売りにするメーカーは少なくなりました。そんな中、スズキは今も750ccのSSにネイキッドもしっかり作ってくれる有り難いメーカーです。今回はスポーツネイキッドのGSR750を紹介します。

GSR750 2013-

スズキ GSR750

青と白の2トーンカラー、それに映える倒立フォーク、ライトからリアシートまでのスタイリッシュな造形、GSRシリーズ屈指の凝った意匠でプレミアムなバイクの雰囲気たっぷりです。

 

スズキ GSR750

搭載するエンジンはGSX-R750をベースに106馬力と恐ろしくパワフルです。GSR750に搭載するに当たってカムプロフィール、吸排気系を調整することでネイキッドに求められる街乗り時に扱いやすい特性へと修正されました。GSX-R750に比べれば、これでも多少ストリート寄りに落としているわけですが、スポーツネイキッドにふさわしい数字を国内仕様でも出してきています。エンジンパワーは国内仕様でもいわゆる逆車と同じ数字を出しており、大型スポーツ車で有りがちな大幅なパワーダウンは有りません。国内仕様でもフルスペックを体感することが可能です。それを受けるフレームはスチール製のツインスパーフレーム、GSX-R750がアルミなことを考えると軽量化という観点からはやや不利な要素です。剛性は確保されていますが、GSR750の車重はやや重めになっています。反面、ある程度しっかりした重量が高い直進安定性に寄与しているとも言えます。

車体のサイズに関してはコンパクトな設計をしており、弟分のGSR400とほぼ同一のサイズ感、重量に至っては排気量が上なのに2kg軽い213kgですから、パワーアップ分は丸々加速の良さに昇華されます。GSR400も同排気量の中では過激なモデルですが、GSR750もしっかり速いバイクです。この内容で100万円ジャストと価格的にも非常に優等生で財布に優しいですね。この2トーンカラーはオプション扱いですが、チェーンやサスペンションの専用色に加え、フロントの倒立フォークも少し派手めのゴールドを採用する等、凝った内容となっています。このGSR750はスズキの「うちはナナハンもしっかりやっていく」というメーカーの意地が垣間見える熱いモデルです。デザイン、スペック共にカワサキのZ800と並ぶ優秀なストリートファイターですね。

難点と言うか、しばしば言われるのはGSX-R750からエンジンを流用したり本格的なスポーツバイクを謳う割にスイングアームが角材はどうなの?と突っ込まれています。

 

スズキ GSR750

勿論これでも剛性は何の問題も無いとスズキが判断した結果ですから、文句は言えないわけですが、スポーツ寄りの大型バイクでルックス的にちょっと寂しいという声を聞きます。このクラスになると勿論実際の速さも大事なわけですが、見た目の良さも非常に気にされます。この辺り、良くも悪くもスズキ的という声も…。

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