フルフェイスとジェットヘルメットの融合と言った感じのシステムヘルメット。ジェットヘルメットに比べれば顎周りの防御力も高く、フルフェイスよりは着脱しやすいというバランスの良い設計になっています。
シールドから下がガバッと大胆に開くのがこの手のヘルメットの大きな特徴ですが、ヘルメットに大きな継ぎ目を作る為、気密性の確保が難しいポイントです。NEOTECではシールドの縁の裏側にゴムを一回りさせ風や雨の侵入を防いでいます。フェイスカバーの端にはボーテックスジェネレーターというわずかな段差を設けることで風の向きを変え、風切り音の少ない高い静粛性に貢献しています。可動部分もダブルアクション構造にする事で無理なくしっかりと閉めることが出来る仕様です。一方でシールドの脱着はワンタッチで出来、メンテナンス性を犠牲にしない良く考えられた作りをしています。シールドに設けられたPINLOCK EVO lensも従来より曇り止め部分が大型化され、より広い視界を確保しています。
NEOTECのヘルメット内部には、陽射しの強い夏場に重宝する内蔵式のQSV-1サンバイザーを装備しています。ヘルメット側面のスイッチでサンバイザーが開閉出来、陽射しが辛い場面でサッと取り出すことが可能です。サングラス規格も取得した遮光性の良好なバイザーを使用していますから、真夏のツーリングも安心ですね。更にこのバイザー取付部分からヘルメット内の空気を排出ダクトへ流す構造を取っており、空気の循環にも一役買っています。
ベンチレーション機能は頭部のダクトとマウスシャッターが吸気を担っています。前方から取り込んで空気はヘルメット内から衝撃吸収ライナーに開けられたスリットを通って、ヘルメット後方へと排気されていきます。
内装はGT-air等と同様ユニチカのHYGRA素材で、ナイロンと織り込まれた吸水ポリマーが装着中の汗を吸収してくれます。5月を過ぎればヘルメット内はそれなりに汗をかく為、べたつかないハイテク素材は不快感が少なく有り難いですね。パッドは部位毎に固さを変え、衝撃吸収性を高めつつ、眼鏡やスピーカーの取付スペース等実用面も配慮されています。
SHOEIのヘルメットは耳元にスピーカーが丁度収まるスペースが有り、インカムを増設して使うヘルメットとしてはとてもおすすめです。ただしNEOTECはフェイスカバーが可動しますから、インカムをやや後方に付ける等設置に工夫が必要です。
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