SHOEIのスポーツジェットヘルメット、J-FORCE IV。凹凸が激しい見た目は空力も良さそうですし、デザイン的にも先進的な印象を感じさせてくれます。
見た目もモダンなSHOEIのジェットヘルメット
Z-7同様、コンパクトとライトウェイトを追求したJ-FORCEⅣ。シェル部分は適度にシェイプされていて、見た目は野暮ったさの感じないスマートなデザインです。同じスポーツ系ジェットヘルメットのArai SZ-Ram4よりも洗練された雰囲気を持っています。実際の重量もJ-Cruise等SHOEI製オープンフェイスヘルメットの中でも特に軽く作られています。
ヘルメット内への吸気にはアッパーインテークとフロントインテークの2つにダクトを設けており、汗が溜まり易い額周りと、頭部全体にそれぞれ走行風を送っています。排気はトップエアアウトレットとサイドエアアウトレットの双方向から排出する仕組みで、どちらもシェルの形状と綺麗に一体化することで後方へ空気を綺麗に流します。
シールドは下方向に長いCJ-2シールドを採用し、走行風がヘルメット内部に余計に吹き込まない様にしています。シールドの可動には可変軸ダブルアクション機構を設けており、下げる+押し込むの2動作で大きなシールドがシェル部分と隙間無く密着する仕様です。
内装の生地には東レ製quupを使用し汗のべたつきを防いでいます。ナイロン生地の2倍の吸湿速乾性を持っており、長時間の着用でもサラッとした装着感を演出します。J-FORCEⅣの内装はシェルから取り外すことが出来ますから、夏場等汗をかきやすい時期になったら定期的に洗濯してあげると清潔さを保てます。イヤーパッド部分にはわずかにスペースが設けれており、スピーカーの装着の容易ですしツーリングユーザーに需要の有るジェットヘルメットらしく眼鏡のテンプル部分が綺麗に収まる様にウレタンの硬度も工夫されています。
J-FORCEⅣの空力性能は先代のJ-FORCEⅢに比べると改善されており、J-Cruise等と比較しても空力へのこだわりを感じます。時速100kmでの走行時にドラッグが2%減少したことで走行中の抵抗感が軽減した他、リフト量も5%減少し、頭部が上へ持ち上げられることが無くなりました。バイパスや高速道路など巡航速度が上昇する場面では、これらの向上が疲労感の少なさとして現れてくるかと思います。走行中の騒音も良く抑えられていますから、着用時の快適性は全体的に向上しています。