1000cc~

Ninja H2 / H2R (カワサキ)

カワサキ Ninja H2 / H2R

カワサキより発売された最新のスーパーチャージャー搭載バイクH2と、そのサーキット専用仕様H2R。発売当初からドラッグレース等で無双しているスーパーバイクです。見た目も派手でカワサキの超高級バイクとして君臨しています。

驚異的加速力のスーパーチャージドエンジン

カワサキ Ninja H2 / H2R

H2の特徴的なカラーは、このバイク専用に開発された銀鏡塗装で作られています。塗装と書いていますが、実際は銀メッキに近いものです。下地に化学反応で純銀膜を作っており、この独特な金属光沢を作り出しています。ギラッとした非常に強い光沢感が特徴です。

フレームにはSSに多用されるツインスパーフレームではなく、格子状のトラスフレームを採用しました。フレームの隙間からエンジンの熱を適度に放出するスペースが有り、発熱量の多いエンジンでも長時間の安定した走行を可能にしています。

 

カワサキ Ninja H2 / H2R

サスペンションはカワサキはSHOWA製サスペンションを使うことが多い中、KYB製AOS-Ⅱを搭載しています。内部ではダンパー部分のオイルとフォーク内の空気が切り離したカートリッジ構造となっています。フォークの摺動部にオイルが循環する仕組みで、走行時のフリクションロスを低減してくれます。

 

カワサキ Ninja H2 / H2R

ブレーキシステムはフロント側が330mmのダブルディスクにBrembo製4ポットモノブロックキャリパー、リア側250mmの2ポットキャリパーでこのやや重たい車体を強力に制動します。更にABSはカワサキのKIBS(Kawasaki Intelligent anti-lock Brake System)を搭載し、ホイールやエンジンの回転数からブレーキ内の液圧を適正に管理し、通常のABSよりも安全に短く制動する為のシステムです。特にドラッグレースの様な最高速まで出してから止まる際に出来るだけ安全に車速を落としてくれます。

 

カワサキ Ninja H2 / H2R

非常に個性的なエンジンは998ccスーパーチャージド並列4気筒。過給機付きのバイク用エンジンという珍しい仕様です。

ピークパワーは200馬力/11000回転(ラムエア過給時210馬力/11000回転)とスーパースポーツクラスの高出力ぶり。最大トルクでは13.6kgf.mとカワサキ製スーパースポーツのZX-10Rを上回ります。公道走行用のH2は全体的にパワーを落とされていますが、それでもエンジンは非常に高回転まで回り、加速力に優れる一台です。とにかくパワフルなバイクの為、KTRC(Kawasaki TRaction Control)でリアタイヤのスライドを逐一調整してくれます。リアタイヤの幅は200と非常に太いタイヤを履いていますが、公道の滑りやすい路面ではトラクションコントロールが有ると安心ですね。3モードに分けられており、ドライでのフルパワーからウェットでの少し抑えた状態まで幅広く対応します。その他にはクイックシフターが導入されています。シフトアップ時にはクラッチ操作は必要無く、ペダル操作のみに簡略化されました。シフトアップの速度は相対的に速くなり、H2独特の加速力をロスしません。

 

カワサキ Ninja H2 / H2R

H2のスイングアームは何気にカワサキ初となる片持ち形状で、星型のキャストホイールが非常に良く映えます。それに並ぶマフラーも迫力の有る物になっていますね。高出力エンジンの為にドラッグレーサーの様に思われがちですが、H2はコーナーリング性能もしっかりと考慮されています。マフラーがバンク角を制限しない様に、マフラー側のスイングアームを取り払うことで旋回時のバンク角を確保しています。

車重238kgとSSに比べるとやや重たい印象ですが、それに負けないエンジンパワーがこれの魅力です。

300馬力超のH2R

カワサキ Ninja H2 / H2R

こちらはサーキット走行専用仕様のH2R。公道を走るH2に比べるとミラー等保安装備が取り外され、代わりにウイング状のスポイラーに置き換えられています。発売当初からスズキの隼は勿論、並み居るスーパーカー達と激戦を繰り広げている上位モデルです。

 

カワサキ Ninja H2 / H2R

外装もカーボンを多用し、いかにもスパルタンな見た目に仕上げています。これがH2というバイクの究極の状態と言えますね。見た目に派手なエアロパーツが盛り沢山という印象ですが、航空力学も得意なカワサキならではの工夫が凝らされています。これらのパーツでフロント側のダウンフォースは増強されており、H2Rの急激な加速でもフロントがリフトしない様に制御されます。

またこのグレードになるとピークパワーは310馬力/14000回転(ラムエア過給時326馬力/14000回転)と、市販車としては稀有な300馬力越えのモンスターマシンです。トルクも更に増大し、16.8kgf.mとメガスポーツのZX-14Rをも上回る強力なパワーを得ています。やや重たかった車重は216kgと大幅に軽量化、加速力は更にアップしました。サーキット専用仕様の為、乗る場所を選ぶ一台ですが、現行最強の加速力を得られるマシンです。

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