200ccクラスのややコンパクトなオフロードバイク、スズキDR200S。スズキのオフロード車の中でも比較的スマートな顔つきとオンオフ楽しめる扱い易さが魅力です。
200ccクラスの軽快感
角目や四角いミラーといった部分はDR-Z400S等と同様、スズキのオフロードらしい形状をしています。ただし2015年のマイナーチェンジでデザインは全面的に見直され、現在の多少今風なスタイルに生まれ変わりました。シュラウドやシート、フェンダー等の形状を変更しています。
ブレーキはフロントがディスクブレーキ、リアはドラムブレーキとなっています。軽量級のバイクですが、ホイールサイズはフロント21インチ、リア18インチとしっかりオフロードしています。標準タイヤはブロックとしつつもオンオフ両方でグリップ感を得られる様配慮された物です。シート高は845mmと、意外に高いという印象ですね。海外メーカーのオフロードに比べれば低めですが、小排気量モデルとしては人を選ぶかもしれません。タンク容量は12.5Lとこのクラスのオフロード車としては大きい部類で、給油間隔も少なくて済みます。スタンドが近くに無いオフロードでは燃料を気にせず走れるのは嬉しいポイントですね。
DR200Sのエンジンは199cc4ストローク空冷単気筒、見た目も小振りなエンジンです。20馬力/8500回転と出力的にも悪く有りません。公称燃費44.9km/Lと大変エコロジーなエンジンで、前述の大きめのタンクと合わせてロングツーリングもこなせそうな航続距離を誇っています。シリンダーにはSCEM(Suzuki Composite Electrochemical Material)メッキシリンダーを採用したことで、放熱性を高めつつコンパクト化されました。キャブレターはミクニのBST31SSを使用しています。トランスミッションが5速MTというのも、このクラスのオフロード車としては普通です。フレームはハイテン鋼を使用したクレードルフレームです。セル始動の為、今時のバイクらしくスイッチ一つで簡単に始動させることが出来ます。
ハンドルバーにはブレースが付いており、転倒時の強度的にも高そうです。凹凸の無いツルッとした丸棒ですから、後付のアイテムをマウントすることも可能になっています。メーターもアナログのタコメーターに集約され、シンプルにまとめられています。四角いミラーも走行中の視認性は悪く有りません。DR200Sは車重が126kgと軽量で、林道ツーリングを始めとしたオフロードに使うにはぴったりです。KLX125等と同様、素人でも扱い易い手頃なサイズ感という意味で大いに活躍してくれそうですね。低価格なエントリークラスとしては総じて作りはしっかりしている印象です。