2016年に新型に切り替わったMV AGUSTAのミドルクラスネイキッド、BRUTALE 800。楕円形のLEDヘッドライトが見た目にもユニークです。最先端装備も数多く盛り込まれ、より満足度の高い一台に進化しています。
デザインを一新したAGUSTAの新型ネイキッド
楕円のヘッドライトはLEDのおかげで更に強調される形になりました。車体そのものにも手が入り、トレール量やホイールベースをわずかに延長して直進安定性を高めています。車重は175kgとやや重量増になりましたが、このモデルでは国内仕様でも本国仕様と同等のパワーが出せる様になったので多少は致し方ない所ですね。
タンクは盛り上がり、シート形状はより複雑な曲線で構成される様になりました。特にリアシートは大きく形状変更されています。MV AGUSTAらしい独特なデザインに更に磨きが掛かっていますね。ただし特徴的な3本出しマフラーやトラスフレーム等、アイコン的な部分はそのまま残されています。
サスペンションはマルゾッキの倒立フォークにザックスのリアショックと、他のモデルと同等の内容です。ブレーキは320mmと240mmのディスクに、前後Bremboのキャリパーを装着します。シート高は830mm有り、従来よりも若干高くなっています。前後17インチのアルミホイールに120/70-17、180/55-17のピレリ製ディアブロロッソⅢを履きます。これも発売されたばかりの新製品で、純正タイヤとしては初の装着例です。ストリートタイヤですが、サーキットタイヤ並みのドライグリップを追求しているだけに走行中の安心感は高そうですね。
エンジンは798cc水冷並列3気筒。ピークパワーで116馬力/11500回転を発生させます。国内の規制緩和で、このモデルでは本国仕様と同じ馬力が出ています。各シリンダーの4バルブはラジアルバルブになっており、MV AGUSTAらしい仕様です。斜めになったカムが独特なレイアウトのバルブを駆動します。フル・ライド・バイ・ワイヤ化されたことで、スロットルバルブの開閉はアクセル操作に連動してECUが行う仕組みです。これによりトラクションコントロールといったライダーのサポート機能も充実することとなりました。クイックシフターは新型のMV EAS(Electronically Assisted Shift)2.0に更新され、シフトアップ/ダウン時にアクセルとクラッチの操作を機械的に制御してくれます。 シフトダウン時にはスリッパークラッチと連動してバックトルクで姿勢を崩すことを防止する為、転倒のリスクがより少なくなりました。