べネリより300ccのネイキッドバイク、TNT300/BN302。250ccのTNT25から大きく手を加えられて、よりスポーツ走行を楽しめる作りとなりました。
べネリ製300ccネイキッド
スタイリングは、このTNT300も異形ライトのストリートファイタースタイルを踏襲しています。TNT25に比べるとトラスフレームの形状も大きく変わっており、かなり接近した排気量でも印象を変えてきました。またTNT300はカラーバリエーションも非常に豊富なことがポイントです。レッドやイエローといったカラーは良く見かけますが、グリーンまで用意するメーカーは少ないです。フレームやタンク、フェンダーのカラーをそれぞれ切り替えて多種多様なバリエーションを作り出しています。
ブレーキは260mmのダブルディスクに4ピストンキャリパーと大幅に強化されました。フロントのボリューム感は大幅に増加し、高級感も上手く演出しています。ホイールは前後17インチのアルミホイールで、タイヤサイズは120/70-17、160/60-17とどちらも更に太いタイヤを履いています。タンク容量は16L有り、街乗りには十分な容量ですね。
エンジンは300cc4ストローク水冷2気筒。ボアストロークは65×45.2mmとショートストロークです。圧縮比は12:1になります。馬力は38馬力/10000回転と一つ下のクラスのTNT25に比べると大幅に数字を上げました。この数字なら中々パワフルと言っていいでしょう。高速道路を走行したりするなら、このくらいの馬力が欲しい所です。トランスミッションもベーシックな6速MT仕様です。
サスペンションはフロント側が41φの倒立フォーク。リアサスペンションは車体右側に寄せて装着されているのが特徴です。リア側にはプリロード調整機能も設けられており、走行シーンに合わせてセッティングすることが出来ます。右側から見るとわかりやすいですが、スイングアームは2本の鋼管になり、マフラーはダウンショートマフラーでマスの集中化をおこなっています。車重は196kgと大きく増加しましたが、全体的に凝った作りの為、これは仕方無いかもしれませんね。ライバルに比べるとそれなりに重い印象です。ポジションはシートに対しハンドルが高い、非常にアップライトな物です。普段の街乗りに使うにはかなり適したポジションと言えそうです。国内で乗るにはやや中途半端な排気量では有りますが、細部の作りこみは十分で、非常に面白そうな一台に仕上がっています。