スペインはDERBIよりミニサイズのスーパーモタード、Senda DRD Pro50SMです。50ccのモタードというのは国内ではあまり見かけない珍しいタイプですね。
最小クラスのスーパーモタード
見た目もいかにもスーパーモタードといった感じで、オンロードタイヤに派手なグラフィックを纏っており、この手のバイクらしい雰囲気を放っています。転倒も多いですから、ハンドガード等の安全装備も設けられています。50ccと書くと超小型に思えますが、身近な所ではD-Tracker125と同じか少し大きいくらいです。ホイールベース1390mmと直進安定性も犠牲にしない十分な長さを取っています。
サスペンションはフロントにφ40の倒立フォーク、リアにリンク式のモノショックを装備しており、ストローク量も250mmと大きくしっかりと衝撃を吸収してくれます。ブレーキは300mmと220mmの大径ディスクにラジアルマウントのキャリパーのセットで、この車体の制動力としては十分でしょう。ホイールは前後17インチのスポークホイール、タイヤサイズはフロント100/80-17、リア130/70-17を装着します。
エンジンは50ccの2ストローク水冷単気筒を搭載します。このクラスなら2ストロークエンジンもまだまだ生き残っています。非常に小さい排気量の為、見た目も小振りですね。ボアストロークは39.9×40mm、圧縮比は11.5:1となっています。燃料の供給は17.5φのキャブレターを使用する仕組みです。トランスミッションは50ccバイクの割に6速MTが用意されました。フレームにはアルミのクレードルフレームとコストのかかった内容です。
始動はセルスターターが付いていますから、簡単に始動させることが可能です。燃料タンクが6.5Lと非常に小さく、国内の原付の事情も含めると、ツーリングにはあまり向いていないかもしれません。
乾燥重量96kgと非常に軽く、125ccクラスよりも更に上の軽さになっています。このくらいだと非常に自由が効く、自在感の強いバイクになります。ただしシート高は850mmと50ccとは思えない程高い設計です。下手すると国産250ccよりもシートが高いことになりますから、驚きですね。勿論片足で車重を支えるのは容易ですが、小排気量だから両足べったりと思っていると意外に高くて驚かれるかもしれません。国内では入手困難なバイクでは有りますが、50ccの超軽量なボディでタイトコーナーもスイスイ曲がるスーパーモタードらしい一台です。定価2700ユーロということで、日本円にすると30万円弱と言ったところでしょうか。