スズキのストリートバイク、グラストラッカー。名前は芝生の上を走るダートトラッカーをイメージして命名されています。スポーツユース以外に古めかしい外見からファンも多い一台です。
スズキ製250ccトラッカーバイク
現行グラストラッカーはホワイトとブラウンが設定されています。ブラウンもクラシカルで面白いですが、ホワイトも清潔感が有って良いカラーリングです。グラストラッカーは元々1970年代のトラッカーブームに影響されて登場しました。小型の丸いメーター等、今見るとややクラシックなバイクです。
サスペンションは、フロントにこのクラスとしては一般的な正立フォーク、リアにツインサスを採用し、これもネイキッドらしい雰囲気を演出しています。シート高は750mmとかなり低めの設計で、足付きは優しい方ですね。また重量136kgというのは250cc全体で見ても軽い部類です。最初の一台や、小柄な女性も扱い易いバイクと言えるでしょう。
エンジンは249cc空冷単気筒。最大出力は19馬力/7500回転となっています。単気筒のグラストラッカーは、同クラス2気筒のGSR250等に比べると馬力は物足りないですが、高速道路で全開走行する様なことでもしない限りはそこまで不足も有りません。シリンダーにはスズキのSCEM(Suzuki Composite Electrochemical Material)メッキシリンダーを搭載。鋳鉄スリーブレスの構造の為、エンジンの放熱性に優れています。燃料供給は今時のバイクなのでFI仕様。セル始動になっていますから、不意にエンストしても簡単に再始動させることが可能です。トランスミッションは5速MT仕様。バイパス等スピードが乗る所では6速の方が静かになりますが、街乗りには十分です。8.4Lとタンク容量は小さいので、いずれにせよすぐに給油できる市街地の走行の方が安心です。
新車価格は40万円半ばとスズキの250ccとしてはやや安い方のバイクになります。カスタムベースとして使用するならあまり費用負担が大きく無い所がポイントですね。一方ノーマルで乗り続けるならGSR250も魅力的に映るかもしれません。
追加装備を施されたビッグボーイ
グラストラッカーにはバリエーションモデルのグラストラッカー ビッグボーイが設定されています。こちらではホイールがフロント19インチ、リア18インチと大型化されました(タイヤサイズはフロント100/90-19、リア130/80-18)。フロントフォークにはフォークブーツが装着され、砂や飛び石からフォークを守る様になっています。もしグラストラッカーでオフロードもと考えていらっしゃるなら、ビッグボーイの方が良いかもしれません。車両重量は3kgアップの139kg、シート高は790mmと若干高くなっています。最小回転半径も2.5mとわずかに増えている為、オンロードの小回り重視ならベースモデルのグラストラッカーも悪くありません。