リエフより50ccのスーパーモタード、MRT50SM。50ccという極めて小さい排気量だけあって、公道用モデルでありながら恐ろしく軽量に仕上がっています。グラフィックも手が混んでいて、エントリークラスながら中々見栄えのする一台です。
最小クラスのスーパーモタード
まずはベースグレードのMRT50SMから。ベースといえどフレームやエンジンといった基本的な部分は上位グレードと共通しています。デザインも欧州車らしく綺麗にまとめられていますね。ベースグレードのこちらでは、サスペンションに37φの正立フォークと、リアにリンク式のモノショックを使用しています。ブレーキはフロント260mm、リア200mmのディスクブレーキです。前後17インチのキャストホイールに100/80-17、130/70-17のオンロードタイヤを組み合わせています。
エンジンは2ストロークの50cc単気筒。ボアストロークは40.3mm×39mmです。ピークパワーで4.4馬力/6500回転と、50ccだけあってやや非力な印象です。キャブレターはデロルトのPHBN16、トランスミッションは50ccながら6速MTを採用しています。始動はキック式オンリーの仕様です。乾燥重量85kgと非常に軽く、最高速より小回りの良さを求められるワインディングでは十分楽しめます。ただし細めの車体の為に燃料タンクが6.32Lとかなり小さく、ツーリングに使うには少し制約を受けそうです。
こちらは上位グレードのMRT50SM PRO。ベースグレードに比べると、フロントが40φのマルゾッキ製倒立フォークに置き換えられたことで華奢な雰囲気を払拭しています。ブレーキは、ディスクをGalferの300mmと200mmのウェーブディスクに変更し、キャリパーもAJP製のゴールドにペイントされたキャリパーをラジアルマウントで装備する等、PROの名に恥じない本格的な足回りへと変更されています。ハンドルグリップもドミノ製ですし、しっかりとコストのかかった50ccモタードが欲しい方はこのクラス以上がおすすめという印象です。
最後に最上位モデルのMRT50SM Trophy。こちらはフォークやホイールリム、サイレンサー等に赤いアルマイト処理を行った、見た目も刺激的なモデルです。ライト形状も変更され、フロント周りの印象を変えていますね。PROに比べ、Trophyモデルではサスペンションやブレーキに専用チューニングを施しています。またホイールがこのモデルのみ、スポークホイールを装着しているのもポイントです。