海外市場で販売されている300ccクラスのNinja300。カワサキのエントリーモデルとして、多くのライダーに支持されています。
300ccクラスの小排気量Ninja
見た目はNinja250と言ってもわからないくらいです。ファンカバーとサイドカウルのダクトを利用したヒートマネジメント機能等もそのまま搭載されています。
サスペンションはフロント側が37φの正立フォーク、リア側はボトムリンクのユニトラック式サスペンションとなっています。リアには5段階のプリロード調整機構が付いており、購入後の微調整が可能です。サスペンションのストローク量は、Ninja250に比べてリア側のみわずかに短くしています。ブレーキはフロント290mm、リア220mmのウェーブディスク仕様。前後共に2ピストンキャリパーを組み合わせています。ホイールは見た目にもシャープなY字スポークを採用した17インチホイールを装着します。
Ninja300のエンジンは296ccの4ストローク並列2気筒。圧縮比は10.6:1、ボアストロークは62×49mmとなっています。Ninja250に比べるとストローク長を増やして、48cc分排気量を増加させました。その結果、最大出力は39馬力/11000回転、最大トルクは2.8kg-m/11000回転と大幅にパワーアップしています。シリンダーは鋳鉄スリーブレスのアルミダイキャスト製になっており、放熱性に優れる作りです。トランスミッションは6速MT、ギア比もNinja300専用に調整されています。またNinja300はこのクラスとしては珍しいスリッパークラッチを搭載しているので、スポーツ走行時の急激なシフトダウンでもリアタイヤのホッピングを防止してくれます。スロットルバルブはデュアルバルブ化したことで、高い燃焼効率とエンジンレスポンスを両立しました。エンジンをマウントするフレームは、スチール鋼管のダイヤモンドフレームです。
シート高は785mmでそこまで高くなく、ハンドルとの位置関係から前傾姿勢は浅めです。スポーティな見た目とは裏腹に、長時間のライディングでも首や腰が疲労しない様、配慮されたポジションですね。タンク容量や車両重量に変化は無く、Ninja300はABS無しで172kg、ABSモデルで174kgとなっています。海外ではこれより上のフルカウルはNinja650やZX-6Rになる為、最初のバイクとして選ぶエントリークラスのバイクとしては最適なバランス感を持っています。最近のカワサキは下位モデルでもデザイン性に抜かりは有りませんので、満足度の高い一台といえます。