発売されたばかりのヤマハXSR900にクラシックなレーサースタイルの限定車が登場しました。元々XSR900でカフェレーサースタイルにカスタムしたかった方にはメーカー純正のスペシャル仕様のこちらはかなり魅力的と言えそうです。
XSR900 Abarth 2016-
今回のXSR900 Abarthを販売するに当たって、製造メーカーのヤマハと、フィアット等のスペシャルカーで知られるアバルトがタッグを組んで企画・開発を行っています。以前にもコラボレーションした特別仕様車を公開していましたが、今回は市販車としての販売です。695台限定で、それぞれシリアルプレートが付属します。タンクにはヤマハロゴとレーシングストライプに加え、『ABARTH』のロゴが加えられているのも特徴です。
ネイキッドのXSR900をベースに各種カウルを装着した今回のXSR900 Abarth。ビキニカウルやシングルシートカウル等、カーボンパーツがふんだんに利用され、いかにもレーシーな仕上がりです。単なるブラック塗装とは一味違う仕上がりになっています。
またハンドルもハンドルバーを大きく湾曲させたスワローハンドルを装備することで、セパレートハンドルの様な大きい垂れ角を実現しています。純正では中々無い低さにオフセットされているので、限定仕様ならではといったところでしょうか。おかげでXSR900に比べるとポジションはスポーツ走行に適した物となっています。またミラー等もそれに合わせて調整されていますね。
こちらがXSR900 Abarthの全体像です。外装はガラッと雰囲気を変えていますが、基本コンポーネントはXSR900のものを引き継いでいます。847cc水冷3気筒は健在で、出力も115馬力/10000回転を変わらず発生させます。またベースが比較的ハイテク装備を盛り込んでいる為、リアホイールのスピンに応じてスロットルバルブを制御するトラクションコントロールや、3モードで出力特性を変化させるライディングモード、制動時のホイールロックを回避するABSと言った走行時の安全性を高める機能もしっかり装備されています。
サスペンションはフロントにアウターチューブをブラックに塗装した倒立フォークと、リアにリンク式サスペンション。ブレーキはフロント298mmのダブルディスク、リア245mmのシングルディスク仕様です。タイヤサイズは120/70-17と180/55-17となっています。外装が追加されていますが、トータルの車両重量に変化は無く、シート高等もベースになったXSR900と同一です。
またマフラーはアクラポビッチの2本出しマフラーに変更されており、XSR900のダウンショートマフラーよりも迫力の有る仕上がりを実現しています。カラーの変更に留まらない、しっかりと作られた限定車だけに入手のハードルはやや高そうですが、ネイキッドのレーサー仕様を好む方にはグッとくるスペシャルマシンです。