ドゥカティのネイキッドバイク、Monsterシリーズに新たなエントリークラスのモデルMonster797が追加されました。803ccの程好い排気量で、ドゥカティの入門機としても最適なバイクに設計されています。
楽しさを追求したミドルクラスモンスター
Monster797は他のモンスターシリーズ同様、大振りな丸目一灯のヘッドライトやインパクトの有るトラスフレームといった特徴を踏襲しています。この外見が気になっていてもあまり大きくて重いのは…という方にはかなり適した一台となるでしょう。型番やエンジンからモンスター796を彷彿とさせますが、796の特徴だったセンターアップマフラーはショートマフラーになり、外見は全く異なるバイクとなっています。
L型エンジン特有のうねる様なエキゾーストパイプや、イタリア車らしい大胆な配色で街中での目立ち度も高い一台です。エントリークラスながら所有した時の満足感は十分得られる様になっています。またリアシートはシングルシートカウルで覆われてはいないので、タンデム走行も問題有りません。
フロントはKYB製φ43の倒立フォークとBremboの4ピストンモノブロックキャリパーを組み合わせることで、走行安定性と高い制動力を両立しています。スポーツ走行も十分こなせる足回りとなっています。
リアサスペンションはザックス製のモノショックを車体左側に寄せて装着するレイアウトを採用しています。ブレーキはフロント同様Bremboの1ピストンキャリパーを搭載し、245mmのブレーキディスクとセットになっています。またMonster797はABSが標準装備されている為、ハードブレーキング時のホイールロックも回避する仕組みです。
ホイールは前後17インチにピレリのディアブロロッソ2を履いています。スイングアームはドゥカティはレーシーな片持ち仕様とすることが多いですが、Monster797では両持ちとなっています。
エンジンはモンスター796でも採用された803cc空冷L型2気筒デスモデュエをこの型でも搭載しています。ボアストロークは88mm×66mm、圧縮比は11.0:1に設計されています。型番からも796のリバイバルかと思いますが、最大出力は75馬力/8250回転と796の87馬力よりやや調整されています。車両重量は193kgです。燃料タンクは16.5Lと大きめのタンクを使用します。
従来のドゥカティのラインナップには排気量で近いMonster821が有ったのですが、こちらに比べると出力で約26馬力ダウン、車両重量は約12kg軽くなり、更にホイールベースも45mm短くなっています。その為ドゥカティのバイクの中でも扱い易さとコーナーリングにおける軽快さを感じ易いモデルとして完成されています。シート高も805mmと大型バイクとしては低めに設計され、ユーザーフレンドリーさの光るバイクです。