アプリリアの誇るメガスクーターことSRV850。839ccのV型エンジンとアプリリアの培った豊富な電子制御を盛り込んだスポーツ走行も楽しめるハイパワーなスクーターです。
SRV850 2013-
フロントの雰囲気は同社のスーパースポーツ、RSV4のデザインを引き継いでいます。SSの見た目をそのまま採用することで、SRV850をスポーツバイクらしく見せています。スクリーンもややショート気味にすることで、フロントをシャープにまとめています。
車体サイズは全長2240mm×全幅800mm×全高1300mm有り、大柄なビッグスクーターボディとなっています。車両重量は273kg(ABS仕様275kg)で、スクーターの中でもヘビー級の一台です。シート下は通例通りラゲッジスペースになっており、フルフェイスのヘルメットが一つすっぽり収まる照明付きの空間が確保されています。また内側に電源ソケットが有り、モバイル機器の充電にも対応します。
サスペンションはフロントにアルミで出来たφ41の正立フォーク、リアには7段階のスプリングプリロード調節機能を備えたモノショックを装備しています。
ブレーキはフロントに300mmのダブルディスクとBremboの2ピストンキャリパー、リアには280mmのディスクをそれぞれ使用します。
ホイールは軽量なアルミキャストホイール、タイヤはフロント120/70-16、リア160/60-15のラジアルタイヤです。
エンジンは839cc90度バンクV型水冷2気筒。スクーターとしては極めて大排気量のエンジンを搭載しており、アプリリアも世界最大級と自ら謳っている程です。その代わり国内ではAT限定大型二輪免許の枠を飛び越えてしまっています。最大出力は76馬力/7750回転、最大トルクは7.7kg・m/6000回転です。
このエンジンは同社のスポーツバイク、マーナ850GTからコンバートしたもので、トランスミッションはCVTになっています。またATC(Aprilia Traction Control)を標準装備し、リアホイールの空転を検知・抑制してライディング中の安全性を高めています。これはハンドルバーにON/OFFのスイッチが設けられているので、ライダーの任意でスライドを積極的に使用することも可能です。
後輪の駆動はチェーン。フレームはスチール製のダブルクレードルフレーム、アルミ鋳造のスイングアームと組み合わせて高速コーナーでのスタビリティを重視した高剛性なシャーシに仕上げています。燃料タンクは大きめの18.8Lになっています。
国内の価格は約130万円とTMAX等強力なライバルの存在する価格帯ですね。このクラスになるとスクーターも実用性以上の何かが問われますが、SRV850はスポーツバイクと同等の走りの良さを追求したモデルとなっています。