5.7Kの超高解像度カメラ
YouTubeでVR動画を公開することも既に一般的になってきましたが、高画質で動画を公開しようとすると安い機材では中々難しい状況でした。
以前取り上げたSP360も4Kモデルの2個使いで何とかというレベルで、GoProに関しては6個同時に使うという高コスト仕様です。国産ではニコンのKeyMissionが画質面と価格で頑張っていましたが、VIRB360は定価9万円程で5.7Kの録画(VR動画時で4K)を実現しています。
まず外見ですが、四角いボディの前後方を挟むように2つのレンズが配置され、録画時の死角を無くしていますね。
スタビライザーを内蔵するおかげでブレも低減され、バイクや自動車に積んでも動画の揺れが少なく綺麗です。
マイクも4つ内蔵で、あらゆる方向からの音を記録します。
更にガーミンが売りにしているGPSセンサーによる録画時のデータ収集機能、G-Metrixにもばっちり対応しています。
そのおかげで速度計や高度計、エンジン回転数までも動画に映し出すといった特殊効果を使うことが可能です。
またボイスコントロール機能も付いているので、撮影開始は”OK、ガーミン”のかけ声でスタートします。
YouTube
こちらが実際の動画のサンプル。編集後は4K解像度の動画ファイルで出力されますので、YouTubeに投稿しても抜群に綺麗ですね。コース脇のスポンサーの看板の細かい文字もつぶれずにはっきりと視認することが出来ています。更に空中に浮遊するような速度計やコース図の表示などSF映画の特殊効果の様な表示が凄く格好良く決まっています。
付属品は電源ケーブルの他には三脚やハンドグリップなど一通り揃っており、別売りのマリンスポーツ用マウントなどを利用すれば水中での撮影も可能です。価格的にはGoProの同等のマウントと同じくらいでしょうか。ただし中国のコピーマウントなど安くあげる手段が少ない分、純正で揃えないといけない可能性はやや高いです。
ちなみにVRにこだわらなければ同社のVIRB-J XEもG-Metrix対応の良質なカメラです。アクションカメラとしての耐久性も十分ですし、解像度も1440pまで対応していますから、YouTubeなどの動画サイトに投稿するには十分な画質で撮影することが出来ます。価格も5万円以下の実売価格で断然買いやすくなっています。
推奨環境の要求水準が凄い
4K動画の編集でも相当なマシンパワーが必要で、一般的な水準のPCではカクカクで編集できない場合が有ります。VIRB360の場合は更に上の5.7Kというだけ有って推奨スペックもかなり高水準です。HPに記載された推奨環境がこちら。
OS:Windows10 (64bit)
CPU:Intel Core i7 3.0GHz
メモリ:16GB
GPU:nVidia GeForce GTX960
GPUメモリ:4GB
ディスプレイ:3840×2160
HDD:20GB
推奨環境ですから実際にサクサク編集できるレベルという意味ですが、これは中々・・・。
CPUもi7指定ですし、グラフィックボードもGTX960クラスはゲーマー以外積んでないと思うので、これから新規に動画編集するという人はPCの買い換えの可能性が大きいのでは。特に4KのPC用ディスプレイを常用している人はかなり少数派じゃないかなと思います。テレビならともかくPCのブラウジング用途では普通の人はそこまで高解像度のディスプレイを必要としないですし。
VRに加工した時に4K解像度に圧縮されるので、必要なのはわかりますが、本気で動画編集しようとすると諸々コストがかかりそうです。
ちなみに最低これだけは必要という必須環境はこちら。
OS:Windows7 SP1(64bit)
CPU:Intel Core i7 2.5GHz
メモリ:8GB
GPU:nVidia GeForce GT630
GPUメモリ:2GB
ディスプレイ:1920×1080
HDD:20GB
やっぱりi7指定じゃないか・・・。GT630はファンレス仕様も出ているローエンド機なのでGPUの負担はそこまで高くないのでしょうか。ディスプレイもフルHDなら持っている方が多いでしょう。必須環境レベルならノートPCでもクリアーできるので、極端に快適な環境を求めなければ何とかなるかも?