V-IXION 2012-
現行のV-IXION(ヴィクシオン)は2012年にマイナーチェンジされ、MTシリーズの様なLEDヘッドライトやこのクラスとしては珍しいアシストスリッパークラッチを装備したスポーツネイキッドバイクです。メーターもフルデジタルに一新され、シフトインジケーターなどの最新装備も盛り込まれています。車体のサイズは1955×720×1025mm、ホイールベースは1295mmです。足回りはフロントに正立フォークと、リアにヤマハ伝統のモノクロスサスペンションを採用しました。スポーツモデルとしてブレーキは前後ディスクブレーキ仕様です。
エンジンはアジア圏で人気の有る150cc水冷単気筒。ボアストロークは57×58.7mm、圧縮比は10.4:1です。最大出力は16.6馬力/8500回転、最大トルクは1.47kg・m/7500回転に設計されています。エンジンスペック的には他社150ccのスポーツバイクとほぼ横並びですね。燃料供給はFI、トランスミッションは5速MTになっています。
特徴としては、上記の通りクラッチにシフトダウン時のバックトルクを緩和するスリッパークラッチを搭載しており、走行中の急なシフトダウンでも安全性を高めた他、クラッチそのものもフィーリングを軽くしています。
また近年YZF-R25などでMotoGPをイメージした、いわゆるモビスターカラーが採用されているのに合わせてV-IXIONでも同様のスペシャルカラーが設定されました。シュラウドやシートカウルがヤマハブルーになっている他、キャリパーやエンジンカバーがゴールド塗装されたスペシャルなモデルです。
V-IXION R 2017-
次にV-IXIONのスポーツグレードとして新たに追加されたV-IXION Rです。
こちらは先だって市場に投入されたR-15のパワーユニットとフレームを流用することでパワーアップしたモデルとなります。また見た目の差別化要因としてマフラーやアンダーカウル、ホイールを変更することで差別化しています。特にホイールは旧YZF-R15でも見られた星形ホイールから現在的なデザインの物に変わったことで全体の印象を引き締めています。残念ながらフロントフォークに関してはV-IXION同様正立フォーク仕様です。
車体サイズは1950×720×1025mmで、V-IXIONと変わりませんがホイールベースは1320mmに大きく延長されました。車両重量も131kgで、1kg軽くなっています。
ブレーキは引き続き前後ディスクブレーキ。ホイールは前後17インチです。後述の通り、V-IXION Rはベースモデルより出力アップしているため、タイヤサイズが異なります。フロント90/80-17、リア130/70-17でリアのタイヤ幅が太くなっているのがポイントです。これでもエンジンを貰ったR-15より1サイズ細身ですが。
エンジンは新型に置き換わったことで19馬力/10000回転と150ccクラス最強レベルに高出力化、高回転化がなされました。最大トルクも同様に1.49kg・m/8500回転に増大しています。可変バルブ機構のVVAが搭載され、そのおかげで低速時のパワー感はそのままに今回の高回転化を達成しています。細かい仕様の違いとして、燃料タンクは11Lに小型されていました。
またスイングアームがいわゆる角材だったV-IXIONに対し、V-IXION Rはアルミ製のしっかりとしたスイングアームに変更され見た目のスポーティさを高めています。