アドレス125 2017-
2017年の新規制で国内市場向けバイクの多くが廃盤となる中、スズキは早速自社人気スクーターのアドレスの新型を出してきました。
アドレス125と名付けられた新型ではボディサイズが全長×全幅×全高それぞれ1900×685×1135mmで、今までに比べると一回り拡大された感じです。それに比例してホイールベースも1285mmに伸びています。そのおかげで直進安定性が高くなり、今までよりも更に安心して走行できる小型スクーターとなりました。反面ホイールベースの延長で小回りは多少悪くなるため、実際に最小回転半径が2.0mと少し大きくなっています。その分しっかりとしたハンドリング特性を持たせた一台です。
車両重量も少し重めの109kgとなりました。今までが100kg前後だったことを考えると非力な125ccでは結構な重量アップと言えるかも知れません。
メーターはアナログのスピードメーターを中心に配置した従来のレイアウトを踏襲し、フロントの収納スペースのインナーラックやホルダーといった装備も受け継がれています。
ブレーキは引き続きフロントにディスク、リアにドラムブレーキの組み合わせです。
ホイールサイズはフロント12インチ、リア10インチで、フロントのみ大径化しています。ホンダのリードなどと同サイズになったことで、走行安定性が強化されました。スチールホイールが多いこのクラスでアルミホイールを採用したのも美観の点ではプラス材料と言えるでしょう。タイヤサイズは90/90-12、100/90-10です。
アドレス125のエンジンは強制空冷単気筒のAF22。排ガス規制に対応したことで、エンジン型式も変わりました。最大出力は9.4馬力/7000回転とややパワーダウンしていますが、発生回転数も少し下がっているので、高回転まで回すことより実用域のトルクを重視、同時に環境性能の悪化を懸念してこのセッティングにしていると考えられます。
オイルの容量が0.8Lに下がっているのも高効率化で熱冷却に無駄がなくなったと取れます。ユーザー側としてはメンテナンス時のコストがちょっとだけ安くなりました。
燃費性能自体は新型も変わらず52km/Lを記録しています。
価格は定価221400円なので、排ガス規制の対応で高くなるかと思いきや、むしろ逆に安くなりました。もちろんこれまでのアドレスV125シリーズ同様、バリエーションモデルの追加で高くなる可能性は有りますが、消費者としては価格を抑えてくれた点は嬉しいですね。カラーバリエーションはホワイト、ブラック、レッドの三色展開です。オプションで防風性を高めるナックルバイザーやスクリーン、冬場に暖かいグリップヒーターが既に設定されています。ちなみに2018年夏までアドレスロゴ入りの3wayバッグがプレゼントされるキャンペーン中です。
恐らく今後シートヒーター、ナックルバイザーなどが標準装備された豪華モデルも登場するかと思いますが、安価な原二スクーターの欲しい層には2017年以降もアドレスの名前のスクーターが継続販売されることとなりました。