インドネシアを始めアジア地域では日本以上にスクーターは日常の乗り物。そのため、スクーターにもスポーティさや趣味性が求められます。今回紹介するVario125はPCXなどにも採用されるホンダのグローバルエンジン、eSPエンジンを搭載したスポーツスクーターです。
Vario125
スタイリングは150ccモデルのVario150と排気量のみ違う同一のデザインです。ヤマハのSOUL GT同様、ボリューミーなフロントにLEDライトを採用しつつ、こちらは切れ長な形状を取っています。全体的にエッジの立ったデザインで、若者に好まれそうな方向性です。
車体サイズは1921×683×1096mmで、このクラスの一般的なスクーターとそう変わりません。車両重量は109kgなので、軽量級と呼んで差し支えないでしょう。
シート下のメットインスペースは18Lが用意されており、ヘルメット一つ分の収納が可能です。
燃料タンクは5.5Lで、PCXと比べると少し小さめです。
ホイールは14インチでVarioシリーズ共通の、細いスポークのキャストホイールを使用しています。
タイヤサイズはかなり細く、フロント80/90-14、リア90/90-14のチューブレスタイヤとなっています。勿論大パワーを扱うスクーターでは有りませんが、見た目からしてかなり細身なサイズを選択しています。
ブレーキはフロントディスク、リアのドラムをベースにホンダ独自のコンビブレーキを搭載し、左レバーの作動で前後で制動力を発揮する仕組みです。
エンジンはPCXと同じホンダのeSPエンジン。125ccの水冷単気筒です。ボアストロークは52.4×57.9mm、圧縮比は11:1に設定されています。最高出力は10.9馬力/8500回転、最大トルクは1.1kg・m/5000回転で、燃料の供給はホンダのPGM-FIで行います。Vario150もそうでしたが、同排気量のPCXよりわずかに出力は抑え目です。その代わり車両重量はこちらがかなり軽く作られているため、小排気量のスクーター独特の軽快感を重視するならVario125も悪く有りません。
また、eSPエンジンには3秒間の停止でエンジンをオフにするいわゆるアイドリングストップ機能が盛り込まれており、このVario125も燃費性能は59.5km/Lと非常に善戦しています。
スクーターなのでVベルトによる自動変速式です。
国内ではあまり見かけることのない車種ですが、アジア圏ではこうしたスポーティさを全面に押し出したスクーターがホンダやヤマハといった国内メーカーから多数ラインナップされています。国内のスクーターファンとしては少し羨ましい状況ですね。