ホンダの定番スクータースーパーカブシリーズが2017年の排ガス規制に対応する形でマイナーチェンジを果たしました。新型では生産工場も国内に戻り、中国生産に切り替わってしまったことを残念に思っていたファンには嬉しいお知らせです。
スーパーカブ110 2018-
ヘッドライトは先代の角形ヘッドライトから、根強い人気の有った丸形ヘッドライトに戻り、従来のスーパーカブらしいデザインに戻りました。ただし商業車としてハードに使われるスクーターで有る都合、ライトそのものは長寿命なLEDライトを搭載しています。メーターのバックライトなど細部の照明もLED化することで耐久性を向上しました。
新しいボディは1860×695×1040mmで、全長がわずかに短くなっています。車両重量はこのグレードでは1kg重くなり、99kgとギリギリ100kg以下に抑えられています。
また事実上のホンダの旗艦モデルでありながらコスト面から中国生産に切り替わっていたスーパーカブを、今世代から再びホンダの熊本工場による国内生産に戻しました。
エンジンは新しい排ガス規制に対応した空冷単気筒のJA10Eで、最高出力8馬力/7500回転、最大トルク0.87kg・m/5500回転といったスペック面は従来通りとなっています。気になる燃費も62km/Lと依然高い数字をマークしています。4速ATのギア比も変更点は有りません。目立った変更点としては、あまりメンテナンスの必要の無かった遠心分離式のオイルフィルターが、この型から交換が容易なカートリッジ式に変わりました。カートリッジ式になったことで、汚れをフィルター毎取り除きやすくなるため、エンジン内部には少し優しくなりそうです。
フレームは低床バックボーンフレームを変わらず採用し、高い乗車性を保っています。
価格は275400円で、品質アップに伴い、価格も若干上昇した印象です。
スーパーカブ110 PRO 2017-
そしてもう一つのグレードがこちらのスーパーカブ110 PRO。
価格はPRO仕様が297000円で少しだけこちらの方が高めです。通常PROと付くとスポーティな上位グレードを連想しますが、この場合のPROは宅配用途など実用車としてのPRO仕様になっています。
使いやすい大型のフロントバスケットを装備し、リアキャリアも後部側を跳ね上げた大型リアキャリアに変更して積載性を向上させています。重量物を積んでも軽い車体が倒れないようにサイドスタンドも強化品です。
また狭い路地でも小回りが利くようにホイールを14インチに小径化しているので、見た目の印象もかなり異なります。
車両重量はこれらの装備を追加して10kgアップの109kgです。
なお、スーパーカブ110PROは乗車定員が一人に限定されているため、スペックシート上の燃費も若干伸びています。