Ninja400 2018-
Ninja650のモデルチェンジに続いて、Ninja400も2017年にモデルチェンジを果たしました。しかもこれまで650ccと共有していた車体を、今度は400ccと250ccで共通させるというコンビの入れ替えを行っています。これによりYZF-R25/R3の関係に近いものとなりました。
デザインはNinja650に近い、カワサキのNinjaシリーズの最新のデザインを採用しています。カウル形状は見直され、エンジンの排熱をより積極的に側面に流すことでライダーへ熱が伝わることを防いでいます。少し小さめになったヘッドライトはツインLEDライト仕様です。マフラーは以前のダウンショートマフラーから、リアホイールまで伸びるロングマフラーに換装されています。
ボディサイズは2110×770×1180mmで、全長は100mm程コンパクト化されました。それに合わせてホイールベースも若干短くなっています。大きな変更点は大胆な軽量化で、車両重量が168kgになり、これは40kg以上軽くなった計算です。以前よりも数段軽快なロードスポーツへと進化しました。
サスペンションはフロントの正立フォークはこれまで通りですが、先代の特徴だったオフセットレイダウンサスペンションはボトムリンクユニトラック式に換えられています。このリアサスペンションには5段階のプリロード調節機構が設けられ、購入後の調節が可能です。
ブレーキは250と共有している都合上、これまでのダブルディスクからシングルディスクになり、そこに関しては残念に思うファンもいそうですね。ただしディスクそのものは310mmに大径化されたウェーブディスクで、スポーツバイクとして遜色有りません。またこういった細かな変更も軽量化に貢献しています。ホイールは新型の17インチキャストホイールで、タイヤサイズは一段細めの110/70-17、150/60-17でコーナーリング時の倒しこみをより軽くしてハンドリングの良さを強調しています。
エンジンは新開発の399ccの4ストローク並列2気筒(パラレルツイン)を搭載します。ボアストロークは70×51.8mm、圧縮比は11.5:1で、ショートストローク化、高圧縮化されていますね。最高出力は45馬力/10000回転、最大トルクは3.9kg・m/8000回転でどちらもわずかに伸びており、より高回転型のエンジンになっています。エンジンのエアボックスは先代よりも大型で、全域でパワーアップを実現しています。走行中のライダーをサポートするアシストスリッパークラッチが新型になったおかげで、クラッチは20%軽く、街中など頻繁にクラッチを切るシチュエーションでも疲れにくくしています。
フレームはNinja H2のデータをフィードバックした新型トラスフレームです。この新型フレームは車体の軽量化に大きく貢献しています。エンジンはリジットマウントされ、高速コーナーリング時の剛性感もスポーツバイクらしく作りこまれています。
全体的にはスポーティさが強調された様に感じる新型ですが、一方ではシートは785mmと従来より下がり、ユーザーフレンドリーさにも十分配慮されています。ワインディングに持ち出すだけではなく、普段使いでも活躍してくれそうな出来の良さを感じる400ccスポーツです。