こんにちは、MOSです。
先日シルクスクリーンを用いたTシャツ作りを始めた記事を書きましたが、今回は印刷の完了したサンプルを公開します。
目次
今回はクゥとメアリ
始めてのTシャツはクゥとメアリの2名分作りました。
実はコレ、試験的にKickstarterに出品しています。コンテンツとしてどの程度需要が有るか読めなかったので、このサイトでの連載をすっ飛ばして参考出展したのですが、結構需要が有ることがわかったので、正式に制作をスタートさせました。
スクリーン作りからスタート
シルクスクリーンにはまず印刷用のスクリーンを完成させる必要が有ります。
市販品や100均アイテムを使うということが出来ますが、ここでは自分で作ることにしました。
これが最終的に大正解。木材は再加工が簡単なのでどんどん変化する欲しいフレームのサイズに対応することが出来ました。いきなりアルミで始めたらこれは難しかったので助かりました。
作るのは簡単でホームセンターの木材を買ってきて、それをカットする作戦です。
木材の調達に活躍するアクティくん。帰宅後はそのまま荷台が作業台になります。
そしてスクリーンを張るとこんな感じになります。ちょいちょい失敗も出るので、まとめて作ってしまいます。
これはポリエステル製のメッシュを張りましたが、ナイロン製メッシュも使えます。ナイロンの方が生地に弾性が有り、この後の感光乳剤の食いつきも良いです。
この時点ではまだ柄は焼き付いていないのでどんな形にも利用できます。
そして乳剤を塗布してインクの通るところと通らないところを作った状態。この状態でははっきりと絵柄が見えます。
使った乳剤はこれ。Amazonでも楽天でも買える一般的な奴です。
粘度もそこそこで初心者でも扱いやすくて、まずはこれがおすすめです。
ハーフトーンが難しすぎた…
シルクスクリーンは構造上、一度に一色しか使えません。
なので2色の絵なら2度塗り分けないといけません。漫画を印刷しようとした場合、グレー部分が存在するので、これを何とか再現する必要が有ります。
このスクリーンではグレーの再現にハーフトーンを利用しています。ハーフトーンというのは網点を作ってインクの塗布量を調節する技法です。近くで見ると全部1色で塗っているのですが、遠くで見ると網点部分は色が薄くなってグレーとなります。
印刷するとこんな感じ
アップで見ると細かいドットが開けられています。
ある程度距離を置くとドット部分の色が薄くなって黒とグレーが塗り分けられた状態になります。これがハーフトーンの技法です。
勿論スクリーンを数枚作って黒とグレーを塗り分けると言うことも出来ます。ただしスクリーンの数を増やせば増やすほど一枚当たりのコストは増していくので、どのラインで納得するか、で制作量が変わる感じです。
実際の印刷風景はこちら
今回のTシャツ2種はそれぞれ印刷過程を動画に収録しました。
個人的にはクゥの方がハーフトーンの面積が多くて綺麗に作るのに苦労しましたね…。メアリ先輩はそんなに難しくなかったんですが…。
後、構図的に正方形に近いので、クゥのスクリーンは調整しないと印刷が下側に寄りやすいです。
ハーフトーンのここが大変
ハーフトーンで印刷する場合、大前提としてドットのサイズが小さいほど荒が目立たない綺麗な印刷になります。その代わりスクリーンを作る過程で小さいドットは崩れやすく、失敗しやすくなります。
つまり、ドットサイズを小さくするほど綺麗になるけど失敗しやすくなる関係です。
ドットサイズによっては明らかにスクリーン製作に支障が出るので、画像データを作り直すことが有ります。
こういうわけで、ハーフトーンで印刷する場合、画像データの出来もかなり影響してきます。
失敗も沢山
ここまでは成功作ばかりをお見せしましたが、実際はスクリーンも印刷台も始めて使用する物だったので、制作に失敗したものも結構出てしまいました。
特にスクリーンは仕組みとしては簡単なんですが、綺麗に作るのはかなり難しいです…。
今でも結構失敗しますし、個人的にも焼き付ける露光工程はあまり楽しくないので、出来るだけ精度を上げたいです。
ここからは失敗したサンプルをチラホラ見せていきます。
これは印字に失敗した例。ロゴがかすれていますが、これは印刷するときにTシャツにしわが有ったからです。特に綿のTシャツは細かいしわができやすいので、事前にアイロンをかけてやると失敗がありません。
次にこれは余計なインクが付着してしまった例。
印刷台の隅から隅まで使おうとすると、Tシャツを外す時に誤ってインクが付着してしまうことがわかりました。これはスクリーンの接続部に治具を設置して解決しました。
新作もどんどん作ってます!
ブログに先行してYouTubeでは新作をどんどん公開しています。
是非チャンネル登録して最新情報を取得してください!
→UnderPowerMotorsのチャンネルページはこちら