こんにちは、MOSです。
このページでは過去にシルクスクリーンで制作した作品をご紹介していきます。
今回の作品の制作に当たり、原画を漫画”BUSTER DRESS”などの著作を持つ漫画家の貞松龍壱様にお願いしました。
実際の作品がこちら
今回はTシャツよりも紙媒体を中心に印刷してみました。A3サイズ相当と大きい為、きちんと額装してあげれば見栄えも抜群です。
この作品の凄いのは、線と点のトーンの両方を使って陰影を表現しているところで、黒インクのみで印刷されているのに実際の作品では複雑な階調表現が為されています。
これまでは上質紙など極々一般的な紙を印刷に使ってきましたが、ここでは楮と木材パルプの和紙を使用しました。洋紙に比べると淡いクリーム色で額縁に収めたときの色合いも自然な白さが最高です。
この作品から徐々に和紙にスイッチしているのですが、洋紙に比べるとかなりコストがかかるので印刷にはとても気を使いますね。同サイズの洋紙の10倍以上します…。
ちなみに使っている額縁はこちら。
前板がガラスなので持ち運びには向きませんが、展示した時にはアクリルとは一味違う高級感が有ります。全体的な作りは凄くしっかりしているもので、おすすめです。
原版に当たるスクリーンの写真も公開します。今回は服の破れや傷といったダメージ表現のために細かい線を多用していたので、それをどれだけ残せるかが課題でした。
数点同時に制作して、一番良いものだけを残しています。
さて、今回の内容に少し踏み込んで解説すると、これはメアリと弟切姫の2人のカットですね。作品としては二人の剣劇のシーンを描きたかったので、貞松様と相談してこの内容に決まりました。
作中では、メアリは都市生徒会のエース、弟切は王国騎士団のエースとしてそれぞれ活躍していました。この時点まで、二人が直接対決する機会は有りませんでしたが、お互いのことは話として知っています。
実力では二人とも高位のレベル3に分類されています。これは通常、戦闘力の序列の最上位に当たる為、二人とも各陣営内で相応の実力者ということになります。が、現在はメアリは左足を失い、弟切も両手足の経年劣化で既に本来の実力は失われました。
彼女達の決着は次の作品に持ち越されます。
今回の作品もYouTubeで制作過程を公開しています。記事で見るより動画の方が作品がどうやって出来ているのかわかりやすいので、こちらも是非どうぞ。